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【弁護士Q&A】共有持分の賃貸について相談です

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【弁護士Q&A】共有持分の賃貸について相談です

共有名義不動産にある家賃収入についての相談です。
約1年前に父が亡くなったため相続した、賃貸物件があります。相続したのは、叔父(父親の弟)、母、私、妹の4人です。父の死後、名義変更は行っていません。

生前父に振り込まれていた家賃収入は、父の死後は、母の口座に半年ほど振込されていましたが、9カ月前から母宛ての振込が止まりました。
賃貸を管理している叔父に聞くと、「香典代わりに振り込んでたが、名義変更もしてないので収入を分配する必要はない」と言われました。

とは言え、共有の不動産ですし、法律的には私達家族も収入を分配されないといけないはずです。その後は、電話も繋がらず、叔父の奥さんが電話出た場合も「私は不動産に詳しくないからわからない」「印鑑を私はもっていないから」などと言い訳し対応してくれません。
このように本人同士で話し合いができない場合、諦めるしかないのでしょうか?

共有不動産から生じた家賃収入に関しては、各共有者が、その持分割合に応じて取得する権利があります。
なお、今回のケースでは、お父様の法定相続人ではない叔父様が不動産の共有者の1人となっているということですので、お父様がその旨の遺言を残されていた(不動産の持分を叔父様に遺贈する旨の遺言をしていた)ものと推測致します。お父様の遺言の中で各人の持分割合が指定されている場合は、各人の持分割合は、その指定した割合に従うことになります。


他方、共有不動産に関して生じる管理費用もまた、各共有者が、その持分割合に応じて負担する義務があります。
したがって、叔父様が管理費用を一旦全額立て替えて負担しているようなケースであれば、各人に分配するべき家賃収入から、各人が負担するべき管理費用を控除した上で、差額を引き渡して精算する、という手法はあり得るところですが、今回の場合のように、まったく家賃を引き渡さずに独り占めするという対応は認められません。
このような場合、他の共有者は、家賃収入を独り占めしている共有者に対して、「不当利得返還請求」を行なうことが可能です。


不当利得返還請求に当たっては、まずは当事者間で直接話し合いを行うことが考えられますが、話し合いが難航したり、そもそも相手方が話し合い自体に応じないような場合は、弁護士に交渉を依頼をすることも検討が必要です。弁護士が相手方に請求をするに当たっては、内容証明郵便を用いて通知を行ない、通知の事実を証拠化することが一般的です(また、通知が相手方に到達した事実及びその日時の証明のため、配達証明付きで内容証明郵便を送付することが殆どです)。


それでもなお話し合いでの解決が出来なければ、裁判所に不当利得返還請求訴訟を提起することになります。
但し、訴訟に発展した場合、最終的な解決(判決や裁判上の和解)までには相当な時間がかかることも予想されますし、弁護士に訴訟代理を依頼する場合は、弁護士費用もかかります。こうした時間や費用のコストを予め見積もりながら、不当利得返還請求の段取りを検討することが重要です。

まとめ

  • 共有不動産の家賃収入を独り占めする共有者に対し、他の共有者は、不当利得返還請求を行うことが可能です。

この記事の監修者

菅原 悠互スガワラ ユウゴ

弁護士

弁護士。東京弁護士会所属。常に悩みに寄り添いながら話を聞く弁護方針で共有物分割や遺留分侵害額請求など相続で発生しがちな不動産のトラブル案件を多数の解決し、当社の顧客からも絶大な信頼を得ている。

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