2026/02/09
共有持分の売却・買取共有持分を持ち続ける本当のリスクとは?共有不動産のプロがトラブルを解説
目次
「共有名義の不動産、このまま持っていて大丈夫だろうか……」
親から相続した実家、離婚後も名義が残った自宅、疎遠な親族との共有地。こうした「共有持分」を保有し続けることは、実はいつ爆発するか分からない時限爆弾を抱えているようなものです。
自分の意思だけで売却やリフォームができず、放置すれば相続のたびに権利者が増え、最終的には収益を生まない「負動産」として固定資産税だけを払い続けることになりかねません。
本記事では、共有持分に潜む「7つの致命的リスク」を徹底解説。さらに、離婚や認知症といったトラブルが起きやすい具体例から、法的・実務的に共有状態を解消する7つの方法まで網羅しました。
共有持分とは
共有持分とは、不動産や土地を複数人で所有する際に、それぞれの権利割合を明確にしたものを指します。
例えば、親が所有していたマンションを兄弟3人で相続した場合、各自が1/3ずつの持分を持つことになります。
この「持分」を持つことは、法律上その不動産の一部を所有していることを意味しますが、実際に自由に売却したり活用したりするには、他の共有者との調整が必要です。

共有持分の特徴と単独所有との違い
単独所有と異なり、共有持分は次の特徴があります。
- 不動産全体の売却や改修には、共有者全員の同意が必要
- 管理費や税金、修繕費などは持分割合に応じて負担
これらの制約が、共有持分のリスクの根源となります。次章では、実際に起こりうる具体的なトラブルを見ていきましょう。
共有持分に潜む7つのリスク

共有持分の主なリスクは以下の7つです。
- 不動産全体を売りたくても他の共有者が反対する
- 建て替え・リフォーム・賃貸などの活用が合意できない
- 相続で共有者が増え、権利関係が複雑化する
- 知らない第三者といつの間にか共有関係になるリスク
- 他の共有者から裁判(共有物分割請求)を起こされる
- 固定資産税や修繕費の負担割合で揉める
- 一部の持分だけでは一般的な買い手がほぼ見つからない
①不動産全体を売りたくても他の共有者が反対する
共有不動産を全体として売却するには、共有者全員の同意が必要です。
自分が売却を望んでも、他の共有者が反対すれば取引は成立しません。
たとえば「老後資金のために売却したい」と考えても、他の共有者が「思い出があるから手放したくない」など感情的な理由で反対すれば、売却できず身動きが取れなくなります。
②建て替え・リフォーム・賃貸などの活用が合意できない
共有名義の不動産では、建て替え・大規模修繕・賃貸運用なども原則として全員の同意が必要です。
一人が「空き家を貸し出して収益を得たい」と考えても、他の共有者が反対すれば何もできません。
その結果、老朽化して危険な状態でも放置されたり、固定資産税だけがかかり続ける「負動産」になることもあります。
③相続で共有者が増え、権利関係が複雑化する
親から不動産を相続した際に、兄弟や親族で共有状態になるケースは非常に多いです。
さらにその不動産を次の世代に相続していくと、持分が細分化し、所有者が多数に分かれていきます。
このような状態では連絡や意思決定が困難となり、「誰が何を決めるのか」さえ曖昧になります。
結果として、売却や活用の話が進まなくなり、塩漬け資産化してしまうことも少なくありません。
④知らない第三者といつの間にか共有関係になるリスク
共有者の一人が、自分の持分だけを第三者に売却することは合法的に可能です。
その結果、気づいたときには、まったく面識のない不動産業者や地上げ業者と、不本意な共有関係になっていることがあります。
このような第三者は、物件を安く買い取りたい目的で持分を取得している場合もあり、
「売却に協力しない」「他の共有者にプレッシャーをかける」といった意図的なトラブルに発展することもあります。
⑤他の共有者から裁判(共有物分割請求)を起こされる
共有状態に限界を感じた共有者が、裁判所に共有物分割請求を提起することがあります。
これは、共有関係を強制的に解消するための法的手段です。
裁判所の判断によっては、土地を分筆したり、不動産を競売にかけて売却し、代金を分け合う形になることも。
競売になると市場価格より安くしか売れず、大きな損失につながるケースが多く見られます。
⑥固定資産税や修繕費の負担割合で揉める
不動産を所有していれば、毎年固定資産税の支払い義務が発生します。
また、建物の修繕費や管理費なども、基本的には持分割合に応じて共有者が負担します。
しかし現実には、誰かが支払わなかったり、「住んでいないから払いたくない」と主張して揉めることもよくあります。
⑦共有持分の売却は買い手が見つかりにくい
共有持分は、不動産全体の「一部分の権利」でしかないため、実際に使ったり住んだりできません。
そのため、一般の個人や住宅購入希望者からはほとんど需要がなく、売却先を見つけるのは極めて困難です。
仮に見つかったとしても、市場価格の3割〜5割程度の安値になってしまうケースが大半です。
早く手放したいと考えても、買い手が現れず何年も売れ残ることもあります。
【法的リスク】2024年4月から義務化!相続登記を放置するとどうなる?
これまで、相続登記(名義変更)は任意とされており、放置しても法的な罰則はありませんでした。
しかし、所有者不明土地問題の解消を目的に、2024年4月1日から「相続登記の義務化」がスタートしました。
この法改正により、共有持分を持つ方が直面するリスクは劇的に変化しています。
- 10万円以下の過料(罰金)の対象に
不動産を相続したことを知った日から3年以内に登記申請をしないと、10万円以下の過料を科される可能性があります。過去に発生した相続についても遡って適用されるため、「昔のことだから大丈夫」という言い訳は通用しません。 - 共有関係の解消がさらに困難に
登記を放置している間に共有者の一人が認知症になったり、さらに次の相続が発生したりすると、名義変更の手続きは雪だるま式に複雑になります。義務化によって「正しく権利を登記すること」が求められる今、複雑化した共有持分は、放置すればするほど「売れない・貸せない・直せない」負の資産となってしまいます。
「いつかやればいい」が通用しなくなった今、罰則を避け、健全な資産として整理するためには、今このタイミングで動くことが最も賢明な判断と言えます。
こんなケースに注意!トラブルが起きやすい6つのパターン

共有持分のトラブルが起きやすいパターンは以下の通りです。
- 離婚後も夫婦の不動産共有が続いてしまう場合
- 連絡が取れない共有者がいる場合
- 認知症や判断能力の低下が見られる共有者がいる場合
- 共有者が行方不明・生死不明になっている場合
- 収益不動産の利益分配や管理でトラブルになる場合
- 共有者の一人が借金・差押え・自己破産してしまった場合
パターン①:離婚後も夫婦の不動産共有が続いてしまう場合
離婚後も、住宅ローンの残債務などの理由で不動産の共有状態が続くケースは少なくありません。
関係が悪化した元配偶者との協議は困難を極め、売却や活用も進めづらくなります。
対処法としては、ローンの清算後に持分をどちらかに譲渡する、もしくは共有状態を解消するための持分売却を専門業者に依頼する方法があります。
パターン②:連絡が取れない共有者がいる場合
共有者の一人と長期間連絡が取れないと、売却や活用の話が進まず、共有状態が固定化されます。
電話・郵送・訪問などで連絡を試みても音信不通であれば、最終的には家庭裁判所で不在者財産管理人を選任してもらう方法があります。
ただし、時間と費用がかかるため、早期に専門家へ相談するのが望ましいです。
パターン③:認知症や判断能力の低下が見られる共有者がいる場合
共有者が認知症などで判断能力を失うと、契約や売却の同意が取れず、全体の不動産取引が不可能になります。
法的には、家庭裁判所に申し立てて「成年後見人」を選任してもらい、その後見人が代理で意思決定を行う必要があります。共有者が高齢の場合は、早めに後見制度の利用を検討すべきです。
パターン④:共有者が行方不明・生死不明になっている場合
共有者が長期間にわたり消息不明である場合、法律上の所有権が残ったままになるため、売却や処分はできません。
このようなケースでは、「不在者財産管理人の選任」や、死亡が明らかでない場合には「失踪宣告」の手続きを家庭裁判所で進める必要があります。解決には1年以上かかることもあり、早期の着手が肝心です。
パターン⑤:収益不動産の利益分配や管理でトラブルになる場合
賃貸アパートや駐車場などの収益物件を共有していると、家賃の分配方法や修繕費用の負担割合などをめぐってトラブルが起きやすくなります。
明確なルールがなければ、収益の分配でもめたり、無断で共有者が使い込むケースも。
対処法としては、あらかじめ分配割合や管理ルールを契約で明文化するか、共有解消を検討するのが現実的です。
パターン⑥:共有者の一人が借金・差押え・自己破産してしまった場合
共有者の一人が借金で自己破産したり、税金滞納で差押えを受けると、その人の持分が債権者に移転し、意図しない第三者が新たな共有者になるリスクがあります。
このような相手は交渉に応じないケースも多く、トラブルの火種となります。
対処法は、早めに他の共有者から持分を買い取る、または専門業者に持分売却を依頼することです。
共有状態を解消する7つの方法

共有状態を解消し、リスクから逃れるには、以下の7つの方法があります。
- 全員合意の上で売却して代金を分ける(換価分割)
- 他の共有者の持分を買い取り、単独所有にする(代償分割)
- 土地を物理的に分けてそれぞれの単独所有にする(現物分割・分筆)
- 他の共有者に自分の持分を売る
- 共有物分割請求訴訟を起こす
- 持分を放棄する
- 自分の共有持分を第三者に売却する
①全員合意の上で売却して代金を分ける(換価分割)
共有者全員が合意すれば、不動産を一括で売却し、その売却代金を持分割合に応じて分け合う方法です。
もっとも円満な解消手段であり、市場価格で売却できる可能性が高く、全員にとって利益が出やすいのが特徴です。
ただし、1人でも反対者がいると成立せず、話し合いが進まないこともあります。
②他の共有者の持分を買い取り、単独所有にする(代償分割)
他の共有者の持分を自分が買い取り、不動産を単独所有とする方法です。
住宅ローンの返済中や相続物件の整理などでよく用いられます。単独所有になれば、売却や活用の自由度が格段に高まります。買い取るための資金が必要ですが、将来的な運用や売却の計画が明確なら有効な選択肢です。
③土地を物理的に分けてそれぞれの単独所有にする(現物分割・分筆)
土地を複数に分筆し、各共有者が物理的に単独所有する方法です。
分割後は、それぞれが独立して使用・売却できます。
ただし、土地の形状や接道条件、自治体の規制によっては分筆が難しい場合もあります。事前に専門家(測量士・行政書士など)への相談が必須です。
④他の共有者に自分の持分を売る
自分の共有持分を他の共有者に売却し、共有状態から抜ける方法です。
買い手との関係が良好であればスムーズですが、価格交渉や条件面で折り合えないこともあります。
買い手側にも資金的な余裕が必要なため、タイミングと意思の一致が重要です。最初に相談すべき相手ではあります。
⑤共有物分割請求訴訟を起こす
共有者間で合意が取れない場合、家庭裁判所に「共有物分割請求訴訟」を提起することで、強制的に共有状態を解消できます。
裁判所は現物分割・換価分割(競売)などを判断しますが、特に競売になった場合は市場価格よりも大幅に低くなるリスクがあります。最終手段として考えるべき方法です。
⑥持分を放棄する
管理が難しく、固定資産税などの支出だけが続くような不動産であれば、あえて持分を放棄するという選択肢もあります。
ただし、放棄しても管理義務や税負担が残る場合もあり、完全なリスク回避にはなりません。実行する前には、専門家に相談し、放棄後の法的影響を必ず確認することが大切です。
⑦自分の共有持分を第三者に売却する

他の共有者からの買い取りが難しい場合、専門の買取・仲介業者に依頼して第三者へ売却する方法が最も合理的です。理由は次の通りです。
- 市場価格に近い条件で売却可能:
専門業者は投資家や購入希望者ネットワークを持つため、一般の個人では買い手がつきにくい共有持分でも高値で売却できます。 - スピーディーに現金化:
他の共有者との交渉や合意形成を待つ必要がないため、即時に資金化できるケースが多いです。 - トラブルリスクを回避:
売却手続きや通知は業者が代行するため、親族や他の共有者と直接交渉する必要がありません。 - 心理的負担の軽減:
関係者との揉め事や長期的なトラブルを避けられるため、精神的にも安心です。
これらの理由から、共有持分を売却してリスクを最短で回避する場合、専門業者を通じて第三者に売却するのが最も現実的かつ安全な方法と言えます。
共有持分を売却する際の注意点:買取VS仲介で金額が変わる⁉
共有持分を売却しようとする際、多くの人が「買取業者」に連絡をします。
しかし、ここで知っておかなければならないのが、「直接買取」と「専門仲介」では、手元に残る金額が数百万円単位で変わるという事実です。
なぜ、中央プロパティーの「専門仲介」は高値売却が可能なのでしょうか。その理由は、利益の構造にあります。
| 比較項目 | 一般的な「直接買取」 | 中央プロパティーの「専門仲介」 |
|---|---|---|
| 価格の決まり方 | 業者の言い値(安く買って高く売る) | 市場競争(複数の投資家が競り合う) |
| 購入の目的 | 転売による利益獲得 | 資産運用(家賃収入等)を目的とした投資 |
| 査定額の傾向 | 市場価格の約30%〜50% | 市場価格の約60%〜80%以上 |
| リスクヘッジ | 業者がリスクを負う分、査定を大幅に下げる | 専門家がリスクを整理し、価値を最大限に評価 |
なぜ投資家は「仲介」なら高く買うのか?
直接買取業者は、仕入れた物件に利益を乗せて転売しなければなりません。
一方、中央プロパティーが紹介する「専門の投資家」たちは、家賃収入などの長期的な運用益(インカムゲイン)を目的としている場合があります。そのため、転売益を狙う業者よりも高い基準で買い取ることが可能なのです。
「1円でも多く手元に残したい」と考えるなら、業者に安く譲るのではなく、価値を正しく評価してくれる買主を仲介で見つけるのが正解です。
中央プロパティーが「共有持分の売却」で選ばれる理由

共有持分の悩みは、時間が解決することはありません。むしろ、次の相続が発生して権利がさらに細分化されるほど、解決は困難になります。
CENTURY21中央プロパティーは、全国でも数少ない「共有持分」の特化型スペシャリストです。
これまで「他の不動産屋で断られた」「親族と話したくない」といった困難な案件を数多く解決してきました。
特徴①:売主様の「手残り額」を最重要視
- 直接買取:
不動産業者が「安く買って、高く転売する」のが目的。そのため、あなたの持分は市場価格の30~50%程度まで叩かれるのが一般的です。 - 中央プロパティーの仲介:
「最高値で買ってくれる買主」と「あなた」をマッチングさせるのが仕事。仲介手数料も0円のため、買取よりも数百万円単位で手残りが増えるケースが多々あります。
特徴②:売却後までトラブルなしのサポート体制
共有持分の売却で最も不安なのは「売った後に親族と揉めないか?」ということでしょう。
中央プロパティーは、共有持分に特化した専門チームが、他の共有者との調整や説明を法的に正しい手順で代行します。弁護士と連携しながら、売却後までトラブルなしの売却をサポートします。
特徴③:中央プロパティーの解決事例

【事例1】元夫との泥沼状態から、希望価格での売却を実現
離婚後5年、元夫が住む家の持分2分の1を抱えていたAさん。
買取業者には「300万円」と言われ絶望していましたが、中央プロパティーが仲介に入り、共有持分専門の投資家へ「650万円」での売却に成功。元夫との連絡もすべて代行し、Aさんは一度も元夫に会うことなく、新生活の資金を得ることができました。
【事例2】疎遠な親族との相続トラブルを解消
20年以上放置されていた地方の実家。共有者は従兄弟を含め5人。
中央プロパティーは、相談者の持分だけでなく、他の共有者にも「このまま持ち続けるリスク」をプロの視点で説明。結果として、全員が納得する形で全体売却へと導き、相談者は高額な現金を受け取ることができました。
【秘密厳守】他の共有者に知られずに査定・売却を進めることは可能?

共有持分の売却を検討する際、最も高いハードルとなるのが「親族(他の共有者)とのトラブル」ではないでしょうか。
「売ろうとしていることがバレたら、何を言われるか分からない……」
「今さら連絡を取りたくない……」
結論から申し上げます。査定から契約の直前まで、他の共有者に知られることなく進めることは十分に可能です。
- 査定段階でバレることはありません
机上査定や専門スタッフによる現地調査(外観確認など)は、他の共有者に連絡することなく秘密裏に行われます。まずは「自分の持分がいくらになるか」を知るだけであれば、周囲に知られる心配は一切ありません。 - 自分の持分売却に「同意」は不要
法律上、自分の共有持分を売却するのに、他の共有者の許可や同意を得る必要はありません。あなたは自分の意志だけで、自分の権利を自由に処分することができます。 - 売却後の通知・交渉もプロが代行
売却後、新しい所有者が現れる段階で他の共有者は知ることになりますが、中央プロパティーでは、提携弁護士や専門スタッフが「丁寧な通知代行」を行います。あなたが直接罵声を浴びたり、感情的な対立に巻き込まれたりしないよう、法的・事務的なクッションとなって解決へ導きます。
「親族との縁を切りたいけれど、揉めたくはない」という切実な願いを、私たちは実務を通じて数多く叶えてきました。プライバシーを厳守し、あなたの精神的な平穏を第一に考えてサポートいたします。
CENTURY21中央プロパティー

共有者とのトラブルや相続不動産の売却については、当社の無料相談窓口をご利用ください。
「まずは査定額を知りたい」という方は、以下の査定フォームをご利用ください。
この記事の監修者
中央プロパティー代表取締役 /
宅地建物取引士
CENTURY21 中央プロパティー 代表取締役/宅地建物取引士
都内金融機関、不動産会社での経験を経て、2011年に株式会社中央プロパティーを設立。長年にわたり不動産業界の最前線で活躍する相続不動産のプロフェッショナル。
共有不動産をはじめとした相続トラブルや、空き家問題の解決、そして共有持分の売買においてこれまでに1,000件以上サポートしてきた実績を持つ。
「遺言書だけでは守れない共有名義不動産の相続トラブル解決法」をはじめ多くの著書を出版。メディア出演やセミナー登壇実績も豊富で、説明がわかりやすいと評価を得ている。