共有名義の土地に建物を建てる際の注意点は?全員の同意やローン・相続リスクを徹底解説
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共有名義の土地に建物を建てる際の注意点は?全員の同意やローン・相続リスクを徹底解説

共有名義の土地に建物を建てる際の注意点は?全員の同意やローン・相続リスクを徹底解説

兄弟で相続した土地や夫婦で購入した土地など、「共有名義の土地」にマイホームを建てたいと考えている方は少なくありません。

しかし、土地が自分一人の単独名義ではない以上、建築計画を進めるには土地の共有者全員の同意や権利関係の整理が不可欠です。

本記事では、これから家を建てようとしている土地の持分所有者に向けて、建物を立てるうえでの注意点や将来起こり得るトラブル、その対策などについてわかりやすく解説します。

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共有名義の土地に建物は建てられる?

結論から言えば、「共有名義の土地に建物を建てることは可能」です。しかし、その際は次の2つのポイントに注意しましょう。

  1. 【原則】建築には土地の共有者全員の同意が必要
  2. 同意を得ずに無断で建築した場合のリスク

ポイント①【原則】建築には土地の共有者全員の同意が必要

そもそも、共有名義の不動産を活用する際には、以下の通り「共有者が単独で(自分の持分だけで)行える行為かそうでないか」という点が民法で規定されています。

▼共有名義の不動産に対する行為

行為の種類具体的な内容必要な同意
保存行為屋根の修繕、不法占拠者の排除など単独で可能
管理行為短期賃貸借契約の締結、一般的なリフォーム持分割合の過半数
変更行為
(軽微)
砂利道のアスファルト舗装など、形状等の軽微な変更持分割合の過半数
変更行為
(重大)
売却、建替え、大規模な造成・増改築全員の同意

上記の表に照らして、「共有名義の土地上に新しく建物を建てる行為」は土地の物理的な形状や性質を大きく変えることになるため、最もハードルの高い変更行為にあたります。

そのため、必ず共有者全員の合意形成が必要になるのです。

たとえ自分が99%の土地持分を持っていたとしても、残り1%を持つ共有者が一人でも反対すれば、原則として建築は不可能になります。

ポイント②同意を得ずに無断で建築した場合のリスク

共有名義の土地に無断で建物を建ててしまった場合、他の共有者の信頼を損ない、他の共有者から土地の原状回復や明け渡しを求める訴訟を起こされるリスクがあります。

最悪の場合、裁判所から完成した建物の取り壊しを命じられる可能性もゼロではありません。

また、他の共有者の「権利を侵害した」として、不法行為に基づく損害賠償を請求されるケースも考えられます。

こうしたリスクを考慮し、建築計画を立てる段階で、まずは共有者全員への根回しと書面での合意形成を徹底しましょう。

共有名義の土地上の建物名義はどうすべき?

土地が共有名義である場合、その上に建てる建物の名義をどうするかは非常に重要な問題です。 

建物の名義は、主に「購入資金を一人で負担するか、複数人で負担するか」によって決まります。

一人で負担する場合は単独名義、複数人で負担する場合は共有名義となります。ここでは、それぞれのメリット・デメリットを解説します。

  1. 単独名義にするメリット・デメリット
  2. 共有名義にするメリット・デメリット

あわせて、土地と建物で共有者ごとの持分割合が異なる場合の注意点についてもご紹介します。

単独名義にするメリット・デメリット

  • メリット
    リフォームや建て替えなど、建物に関する意思決定を自分一人で自由に行える。将来相続が発生した際も、建物の権利関係が複雑にならずに済む。
  • デメリット
    土地の共有者(自分以外)との間で、土地利用に関する契約(使用貸借や賃貸借)を結ぶ必要がある。権利関係が曖昧だと、将来的に地代や相続でトラブルになる可能性あり。

デメリットとなる土地利用に関する契約は、「他の契約者に対して地代(土地の使用料)を支払うか否か」をはじめとして、土地の共有者同士の揉め事を引き起こす原因にもなりうる重要なポイントです。

後々になって「言った・言わない」の話で揉める可能性もあるため、建物を建てる側とその他の共有者で事前にしっかりと話し合い、司法書士を交えて契約内容を書面で残しておくことをおすすめします。

共有名義にするメリット・デメリット

  • メリット
    「住宅ローン控除」を建物の購入者それぞれが受けられるなど、税制面のメリットを受けられる場合がある。相続時の資産分散効果も期待できる。
  • デメリット
    土地も建物も共有状態となるため、将来の売却やリフォームの際の合意形成が難しく、共有者同士でトラブルになりやすい。

こちらもデメリットの方には特に注意が必要で、家の建て替えや大規模なリフォームの際は、土地の共有者の同意と建物の共有者の同意がそれぞれ別に必要となります。

特に、「兄弟で持っている土地に自分と妻の共有名義で家を建てる」場合など、土地の共有者以外の第三者と共同で購入するケースでは権利関係がより複雑になるため、細心の注意が必要です。

共有名義の土地に建物を建てる際の注意点

共有名義の土地の上に同じく共有名義で建物を建てる場合に気をつけたいのが「出したお金と持分のバランス」です。

ここを間違えると思わぬ税金がかかることがあるため、以下の2点に注意して進めましょう。

  1. 資金を出していないのに持分を持つと贈与税がかかる
  2. 金銭負担の取り決めは必ず書面で残す

注意点①資金を出していないのに持分を持つと「贈与税」がかかる

登記上の持分割合は、建築にかかった総費用に対する出資額の割合と完全に一致させるのが原則です。

例えば、総額3,000万円の建築費のうち、親が2,000万円、子が1,000万円を出したなら、建物持分は「親:2/3、子:1/3」とする必要があります。

もし上記の例で、持分を安易に「1/2ずつ」として登記してしまうと、親が出した資金の一部(差額分)が子に贈与されたとみなされ、子に対して贈与税が課税される可能性があるのです。

注意点②金銭負担の取り決めは必ず「書面」で残す

親からの資金援助(贈与)がある場合や、共有者がローンを組む場合など、誰がいくら負担したのかを客観的に証明できるようにしておくことが大切です。

口約束ではなく、金銭消費貸借契約書や贈与契約書を作成し、領収書や振込明細などの証拠書類も保管しておきましょう。

これらは税務調査が入った際の対抗材料となります。

共有名義の土地では住宅ローンが組みにくい?審査の注意点

共有名義の土地に家を建てる際は、住宅ローンの審査に通らない可能性があります。

というのも、住宅ローンは土地と建物の両方が担保になることが一般的なのですが、共有名義の土地は単独名義に比べて担保価値が低いと見なされてしまうからです。

土地の持分だけでなく土地全体を担保に入れるためには、建物を建てる人以外の共有者全員に担保提供者(物上保証人)として同意してもらう必要があります。一人でも拒否されれば、金融機関の融資を受けることは極めて困難になるでしょう。

また、金融機関によっては他の共有者を連帯保証人にすることを融資条件とする場合もあります。

万が一住宅ローンが返済不能になった場合は、連帯保証人となった他の共有者が借金を背負うことになるため、親族間であっても抵抗感を持たれることは珍しくありません。

こうした理由から、住宅ローンの審査を通すためには土地の共有者全員の深い理解が不可欠であり、もし協力が得られない場合、建物を購入する最も確実な方法は現金一括となります。

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共有名義の土地に建物を建てた後にも続くリスク

念願のマイホームが完成しても、土地が共有名義である以上は活用に制限がかかり、次のようなリスクを抱え続けることになります。

  1. 土地を含めた不動産全体を自由に売却できない
  2. 共有者が1人でも反対した場合は活用できない

リスク①自分の独断でリフォームや建て替えができない

共有名義の土地の上の建物は、建築時だけでなく建て替えや大規模なリフォームにも土地の共有者全員の同意が必要になります。

そのため、「古くなってきたから建て替えたい」「家族が増えたので間取りを変えたい」といった要望が出るたびに、他の共有者に事情を説明し、賛同を得なければなりません。

また先述の通り、土地だけでなく建物も共有名義である場合には、土地とは別に建物の共有者の同意も必要となります。

リスク②売却時に買い手がつきづらい

建物の売却時に買い手がつきづらいことも、大きなリスクの1つです。

一般的なマイホーム購入希望者は、土地と建物の権利が完全に自分のものである状態を求めます。 

そのため、見ず知らずの第三者が土地の共有者として存在する物件は、「将来的に地代を請求される」「土地の使用方法で揉める」といったリスクが高いとみなされ、あえて購入しようとする買い手が見つかることはほぼないでしょう。

また、先述の「住宅ローンが組みづらい」という点も大きく響いてきます。

結果として、相場通りの価格で売却することは難しく、大幅な値下げを余儀なくされたり、いつまでも売れ残ってしまったりする「塩漬け」の状態に陥りやすいのが現実です。

しかし、当社のような共有持分専門の仲介業者に依頼することで、高額な売却金額が期待できる場合もあります。

センチュリー21中央プロパティーでは、国家資格者である不動産鑑定士とAIのダブル査定制度を導入しており、他社よりも高額での売却に成功した実績が多数ございますので、売却でお困りの際はぜひお声がけください。

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【重要】共有名義の土地に建てた建物は相続時に共有者を増やさないのが鉄則

例えば、共有名義の土地に単独名義で家を建てた親が亡くなり、その建物を兄弟3人で均等に1/3ずつ共有持分を相続したとします。

するとその後、「1人だけが占有している」「固定資産税を払いたくない」「売りたいのに兄弟が反対する」など、兄弟それぞれの要望や思惑の違いから意見が対立し、結局誰1人として相続した建物を有効に活用できなくなるのです。

このような状況を防ぐために、「建物を相続する際は単独名義が理想的な形」といえます。建物を単独で所有した1人は、他の兄弟に相応の代償金を支払うことで平等な相続となります(この方法を代償分割という)。

また、親が遺したのが建物そのものではなく「建物の持分」であったとしても、その持分を兄弟でさらに分割して相続するのではなく、やはり特定の1人が単独名義で相続することで、共有者がいたずらに増える事態を防げます。

もともとが「土地と建物で共有者が異なる」といういびつな状態であるため、これ以上権利関係を複雑にしないために、建物側の共有者は可能な限り増やさないことは相続の鉄則といえます。

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共有名義のトラブルを防ぐために今やるべき対策

これから共有名義の土地に家の建築を考えている場合、あるいは既に共有地に家がある場合は、トラブルを未然に防ぐために以下の対策を検討しましょう。

  1. 建築前に共有者間で「合意書」を作成する
  2. 持分整理・分筆・共有状態の解消の検討
  3. 共有状態から抜けたい場合は持分売却が有効

建築前に共有者間で「合意書」を作成する

建物の建築時に、将来のことも見据えたルール作りをしておきます。

「将来売却するときはどうするか」「相続発生時は誰が承継するか」「地代の有無」などを 土地の共有者全員で話し合い、必ず合意書や覚書として書面に残してください。

司法書士を交えて公正証書にしておけば、より法的効力が強まります。

持分整理・分筆の検討

最も確実な解決策は、以下のような方法で共有状態そのものを解消することです。

  • 持分の買い取り:他の共有者から持分を買い取り、単独名義にする。
  • 分筆:土地を物理的に分割し、それぞれを単独名義の土地にする。

ただし、こうした方法の実行には専門的な知識と交渉力が求められます。

当事者同士で話し合うと感情的になりやすいため、弁護士や司法書士、共有持分を専門に扱う不動産会社などの第三者を介することをおすすめします。

共有状態から抜けたい場合は持分売却が有効

土地全体の売却には共有者全員の同意が必要ですが、自分の持分だけであれば単独で売却することができます。

自由に使えない土地の持分を現金化するとともに、厄介な土地の共有状態から抜け出すことができる優れた方法です。

センチュリー21中央プロパティーは、共有持分専門の仲介業者として多くの実績を積み重ねてまいりました。

「なるべく高額で持分を手放したい」とお考えの方は、ぜひ一度お声がけください。

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まとめ:共有名義の土地への建築はリスク管理がカギ

共有名義の土地に建物を建てるには、原則として共有者全員の同意が必要です。

また、合意を得て建物を建てた後も、活用の制限や売却の困難さといったリスクがついて回る点を十分に考慮しましょう。

もし他の共有者との話し合いが難航している、あるいは逆の立場で「自身の持分だけでも手放して、トラブルから解放されたい」とお考えなら、一度専門家にご相談ください。

センチュリー21中央プロパティーでは、共有持分のトラブル解決や売却に豊富な実績を持つ社内弁護士が常駐しており、いつでも法的な観点からの的確なアドバイスが可能です。

ご相談から売却まで料金はすべて無料ですので、複雑な権利関係でお悩みの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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この記事の監修者

松原 昌洙

中央プロパティー代表取締役 /
宅地建物取引士

CENTURY21 中央プロパティー 代表取締役/宅地建物取引士
都内金融機関、不動産会社での経験を経て、2011年に株式会社中央プロパティーを設立。長年にわたり不動産業界の最前線で活躍する相続不動産のプロフェッショナル。

共有不動産をはじめとした相続トラブルや、空き家問題の解決、そして共有持分の売買においてこれまでに1,000件以上サポートしてきた実績を持つ。

「遺言書だけでは守れない共有名義不動産の相続トラブル解決法」をはじめ多くの著書を出版。メディア出演やセミナー登壇実績も豊富で、説明がわかりやすいと評価を得ている。

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