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【弁護士Q&A】共有名義不動産の相続登記について相談です|弁護士Q&A

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【弁護士Q&A】共有名義不動産の相続登記について相談です

2か所の土地を兄と私の2人で共有で相続する事になりました。
登記を行い、その後、共有物分割に進みたいのですが、兄は急いで登記を行う必要はない、数年はこのままで良いと共有名義での登記に消極的です。
共有者が共有名義での登記を拒んだ場合、法律に訴えて、共有名義の登記、もしくは共有物分割請求を起こす事は可能なのでしょうか?

今回ご相続の対象となっている土地をそれぞれA・Bと呼び、また、ご相談者とお兄様の法定相続分が各2分の1であるとの前提で、以下、ご説明します。

まず、共有名義での登記ですが、法定相続分とは異なる割合で相続する内容で登記申請をするためには、お兄様との共同で登記申請する必要がありますが、法定相続分の割合通りで相続するとの内容で登記申請することは、共有不動産に対する保存行為(民法252条5項)に当たるとして、各共有者が単独で行なうことができます。

したがって、ご相談者様とお兄様が各2分の1の法定相続分割合で相続するとの内容での登記申請であれば、お兄様の同意がなくとも、ご相談者様が単独で行なうことが可能です。

なお、令和6年4月1日より、相続登記義務化のルールが施行されます。これにより、施行日より前に相続した不動産についても、施行日から3年以内の相続登記が法律上義務化され、違反に対しては過料が科される恐れがありますので、ご注意ください。

次に、共有不動産の分割についてですが、民法上、各共有者は、いつでも、他の共有者に対して共有物の分割を請求できるとされており(民法256条1項)、仮に、共有者間で不分割の特約をする場合も、その期間は5年を超えることはできません(民法256条2項)。

この分割請求権は形成権と呼ばれるものであり、権利を行使した時点で、共有者間で分割を実現するべき法律関係を生じさせます。

具体的な分割方法は、まず共有者間の協議で決めるのが原則であり、共有者間で合意すれば、分割方法は自由に決められます。

例えば、AとBをぞれぞれ2分の1ずつ分筆する、一方がAとBの全部を取得して他方に償金を支払う、AとBを第三者に売却して代金を2分の1ずつ折半する、お互いの相続持分を交換してAとBをそれぞれご相談者様とお兄様の単独所有とする等、様々な決め方が考えられます。

お兄様との分割の協議が整わなかったときは、裁判所に対して、共有物分割訴訟を提起することができます(民法258条1項)。

共有物分割訴訟では、分割方法について法律上のルールがあり、まず、現物分割と代償分割が原則的な分割方法であるところ(民法258条2項)、これらの方法での解決がいずれも困難であるときは、裁判所は共有物の競売を命じることになります(民法258条3項)。

したがって、共有物分割訴訟では、ご自身の希望する分割方法で決着しない可能性があることにご留意ください。

まとめ

  • 法定相続分通りの登記申請であれば、単独で申請が可能です。
  • 令和6年4月1日より相続登記義務化のルールが施行されます。
  • 共有物分割請求はいつでも行なうことが可能ですが、共有物分割訴訟では分割方法に関するルールがあります。

この記事の監修者

都丸 翔五トマル ショウゴ

社内弁護士

当社の専属弁護士として、相談者の抱えるトラブル解決に向けたサポートをおこなう。
前職では、相続によって想定外に負債を継承し経済的に困窮する人への支援を担当しており、これまでの弁護士キャリアの中では常に相続人に寄り添ってきた経験がある。
相談者の立場に立ち、不利な点も含め、必要な事実を正確に説明する高いプロ意識に定評がある。

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