DVと共有持分
(ヒモ男とマンションを共有の事例)|トラブル事例|離婚

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DVと共有持分
(ヒモ男とマンションを共有の事例)

ご相談内容

築20年の物件を10年前に、当時結婚を前提とした人と購入し(私:相手=4:6の持ち分割合)、キャッシュで支払いました。ところが、最近、相手のDVが激しくなり、出て行くことを考えています。
しかし、相手は何年も無職で、ここを出て行く気配は一切なく、私の共有部分も買い取ってはもらえなそうです。「お前が出て行け!」と、ただただ言い暴力をふるいます。
今まで我慢してきましたが、先週「坊主にしないと家に入れない」と言われて、泣く泣く散髪しました。もう耐えられません。何か良い解決方法はありませんでしょうか。

不仲な夫婦のイメージ

共有持分の処分

共有持分のみの売却を考えましょう。本件では、相手の男性に対して、共有持分の買い取りを請求していますが、他の共有者にしか売却できないわけではなく、第三者に対して売却することもできます。

しかし、共有持分だけを買い取る人はなかなかいません。仮に本件のように10分の4の持ち分があるとして「10分の4の持ち分だけを購入したい」という人はなかなかいないと考えた方が良いでしょう。買い取った人は本件物件を利用する権利を得られますが、赤の他人と利用したいと思う人はいません。

このように共有持分は活用が難しいので、買い取った人にとってもメリットが少なく、買い手がついたとしても買取価格が安くなります。

相手の男性に買い取ってもらう

一番良いのは他の共有者、本件では相手の男性に買い取ってもらうことです。当社ではこのようなケースの交渉もさせて頂きます。具体的な交渉ポイントは以下になります。

  1. 共有持分のみを売却(売却すると第三者が買取ります)
  2. 共有物分割請求をされる可能性
    共有物の分割請求をされる可能性があり、その場合訴訟になる可能性もあります。
  3. 家を失う可能性
    協議が整わない場合、物件を売却し売却代金を持分の割合で分割する方法を取られる可能性があります。そうすると、物件は完全に第三者に渡り、住むことはできません

このような事情を伝えた上で、相手の男性との交渉をします。また、DVなどの事情もあるため、肉体的精神的なダメージを得たとして、損害賠償を請求することも並行するべきです。
しかし、DVをするような男で、かつ無職という事情を考えると買い取ってもらうことは難しいと考えた方が良いでしょう。

第三者への売却

本件の場合、現実的には第三者への売却を検討する方が良いケースです。このような物件を買い取る人はいるのか?と思うかもしれませんが、投資家たちは持分を買い取った後、持分相当の賃料を請求することで、投資的価値を見出します。

しかし、無職で賃料を支払えそうもないとなると話は変わってきます。そのような場合でも、物件自体の価値があれば(分割請求⇒物件全体の売却⇒売却代金を回収という手段)、買い取ってくれる投資家はいます。逆に物件自体に価値が無ければ非常に売却は難しくなります。

物件の場所や築年数にもよって変わってきます。どのような状況か一度ご相談して頂ければ、売却の可能性などお伝えすることができます。
もちろん相談は無料ですので、一度お気軽にお問い合わせ下さい。

中央プロパティーのスタッフの顔写真

この記事の監修者

松原 昌洙マツバラ マサアキ

代表取締役 /
宅地建物取引士

CENTURY21中央プロパティー代表取締役。静岡県出身。宅地建物取引士。都内金融機関、不動産会社を経て2011年に株式会社中央プロパティーを設立。共有持分を始めとした相続トラブル・空き家問題の解決と不動産売買の専門家。主な著書に「[図解]実家の相続、今からトラブルなく準備する方法を不動産相続のプロがやさしく解説します!」などがある。

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