共有名義でマンションを相続するリスクとは?共有の解消法も解説
目次
親が亡くなり、実家のマンションの一室を兄弟などの親族と「共有名義」で相続することになり戸惑っていませんか?
「とりあえず法定相続分で登記すれば安心」と考える方は少なくありませんが、安易な共有化は将来的に大きなリスクを招く可能性があります。
本記事では、共有名義マンションの問題点と、トラブルになる前に共有状態を解消するための具体的な方法を解説します。
マンションの「共有名義」とは?共有になる主なパターン
マンションの「共有名義」とは、一つの住戸(区分所有建物)を2人以上の複数人で所有している状態を指します。
単独名義であれば所有者が自由に物件を管理・処分できますが、共有名義の場合は法律によってさまざまな制限がかかります。
共有状態が発生する経緯としては、以下のようなパターンが代表的です。
- 遺産相続で兄弟などの親族が共同で所有する
- 夫婦や親子などで資金を出し合って購入する
パターン①:遺産相続で兄弟などの親族が共同で所有する
最も多いのが、親の死亡に伴う相続によって発生するケースです。
遺言書がない場合、配偶者や子供などの法定相続人全員が、法律で定められた割合(法定相続分)に応じて遺産を共有することになります。
遺産分割協議がまとまるまでは、暫定的に共有状態となりますが、話し合いが長引いたり、そのまま共有登記をしてしまったりすることで共有名義が固定化されます。
パターン②:夫婦や親子などで資金を出し合って購入する
マンション購入時に、夫婦や親子で資金を出し合うケースも一般的です。
ペアローンを利用したり、頭金をそれぞれが出したりした場合、出資した金額の割合に応じて持分を登記します。
購入当初は問題になりにくいですが、離婚や死別、親子間の不仲などが生じた際にトラブルの火種となりがちです。
【補足】マンションの共有持分割合はどう決まる?
共有持分の割合は、原因によって決まり方が異なります。
相続の場合は、民法で定められた「法定相続分」が基準となりますが、遺産分割協議で合意すれば自由に割合を決めることも可能です。
一方、購入の場合は「出資額の割合」に応じて持分を決めるのが原則です。
実際の出資比率と異なる割合で登記してしまうと、差額分が「贈与」とみなされ、贈与税が課税される恐れがあるため注意しましょう。
【要注意】マンションを共有名義で持ち続けるデメリットとリスク
マンションを共有名義で持ち続けるデメリット・リスクは、以下の通りです。
- 自身の判断だけで自由に「売却」や「活用」ができない
- 管理費・修繕積立金や固定資産税の支払いでトラブルになる
- 相続の連鎖により権利関係が複雑化する
- 他の共有者の借金等で物件全体が競売にかかる恐れがある
リスク①:自身の判断だけで自由に「売却」や「活用」ができない
民法上、共有物の扱いは行為内容により同意権者が異なります。
- 保存行為(修繕など):単独で行える
- 管理行為(賃貸など):持分の過半数の同意が必要
- 変更行為(売却、リフォーム):全員の同意が必要
つまり、共有者が一人でも反対すれば売却できず、過半数の同意がなければ賃貸に出すこともできません。
活用方針を巡って対立が起きやすくなります。
リスク②:管理費・修繕積立金や固定資産税の支払いでトラブルになる
管理費や税金は共有者全員に連帯納付義務があります。
代表者が立て替えるケースが多いですが、誰かが支払いを拒否したり連絡が取れなくなったりすると、他の共有者の負担が増え、金銭トラブルに発展します。
リスク③:相続の連鎖により権利関係が複雑化する
共有解消を先送りにすると、共有者の死亡により持分がさらに相続されます(数次相続)。
持分が細分化され、面識のない親戚同士が共有者になると、意見をまとめるのは不可能に近くなり、事実上の「塩漬け物件」となってしまいます。
リスク④:他の共有者の借金等で物件全体が競売にかかる恐れがある
共有者が借金や税金を滞納すると、その持分が差し押さえられ、競売にかけられることがあります。
第三者が持分を取得すると「共有物分割請求」を行ってくる可能性が高く、最悪の場合、住んでいる区分全体が競売になり住めなくなるリスクもあります。
共有名義マンションの共有状態を解消する4つの方法
共有名義マンションの共有状態を解消する主な方法は、以下の4つです。
- 共有者全員の合意を得て物件(一室)全体を売却する
- 他の共有者の持分を買い取り単独名義にする
- 自分の持分のみを第三者に売却する
- 話し合いが決裂したら「共有物分割請求」を行う
方法①:共有者全員の合意を得て物件(一室)全体を売却する
全員が同意して当該住戸を売却する方法です。
市場価格で売れるため利益を最大化しやすいですが、居住者がいる場合など、全員の合意形成が難しい点がネックです。
方法②:他の共有者の持分を買い取り単独名義にする
「自分が住み続けたい」という場合は、他の共有者から持分を買い取り、自分一人の単独名義にする方法があります。
逆に、自分の持分を相手に買い取ってもらい離脱することも可能です。
いずれも買い取る側に資金力が必要です。
方法③:自分の持分のみを第三者に売却する
話し合いがまとまらない場合は、自分の持分だけを売却します。
自身の持分は個人の財産であり、他の共有者の同意なく売却可能です。
一般的な個人への売却は困難ですが、専門の不動産会社であれば適正価格で買い取ってもらえます。
不動産会社の「買取」と「仲介」の違いとは?
「買取」は業者が直接買い取るため現金化が早いですが、利益確保のために価格は市場価格の30%~50%程度と安くなるのが一般的です。
一方、「仲介」は買主を探すため多少の時間はかかりますが、市場価格の50%~70%程度という、より高値での売却が期待できます。
適正価格で売るなら「仲介」がおすすめ
共有持分は特殊な不動産であるため、一般的な不動産会社では取り扱いを断られるケースがほとんどです。
安く買い叩かれないためには、共有持分の取り扱い実績が豊富な、「専門仲介会社」に相談することを強くおすすめします。
当社センチュリー21中央プロパティーは、共有持分専門の不動産仲介会社です。
これまでの相談・売却件数は延べ4万件を超え、共有持分に関するノウハウの充実度は、業界内でも随一です。
また、センチュリー21グループが誇る広範な「買い手ネットワーク」と、独自のオークションシステムにより、可能な限り高値での購入希望者をマッチングいたします。
初回のご相談から売却に至るまで、ご利用料金は完全無料とさせていただいておりますので、共有持分の相続や売却でお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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方法④:話し合いが決裂したら「共有物分割請求」を行う
話し合いでの解決が不可能な場合の最終手段として、裁判所に「共有物分割請求訴訟」を起こす方法があります。
裁判所が関与して強制的に分割方法を決定しますが、解決までに長い時間と弁護士費用がかかります。
「共有物分割請求」で裁判所が命じる分割方法は、以下の3種類です。
- 現物分割(マンションの一室は物理的に分けられないため原則不可)
- 代償分割(特定の人が取得し、他の共有者へ代償金を払う)
- 換価分割(競売にかけて売却代金を現金で分ける)
分割方法①:現物分割(マンションの一室は物理的に分けられないため原則不可)
不動産を物理的に分ける方法ですが、一室のマンションを物理的に分割することはできないため、この方法は原則として選択されません。
分割方法②:代償分割(特定の人が取得し、他の共有者へ代償金を払う)
特定の共有者がマンション全体を取得し、他の共有者に対して持分相当額の金銭(代償金)を支払う方法です。
取得者に支払い能力があることが条件となります。
分割方法③:換価分割(競売にかけて売却代金を現金で分ける)
現物分割も代償分割もできない場合は、裁判所の命令により物件を競売にかけ、その代金を分割します。
競売では市場価格よりも大幅に安く(市場価格の6〜7割程度)買い叩かれることが多く、全員にとって経済的な損失が大きくなるため、できる限り避けたい結末と言えます。
マンションの共有持分における「適正価格」とは?市場価格と相続税評価額の違い
共有持分の売却を検討する際、最も気になるのが「いくらで売れるのか」という点でしょう。
しかし、共有持分の適正価格は、単純な割り算では算出できません。
なぜ「相続税評価額」と実際の「売却価格(時価)」に差が出るのか
相続税評価額(固定資産税評価額や路線価ベース)は、市場価格よりも低めに設定されています。
正確な売却価格を知るには、税理士ではなく不動産鑑定士や専門会社への査定依頼が必要です。
センチュリー21中央プロパティーでは、不動産鑑定士とAIのダブル査定制度を導入しており、客観的かつ適正な査定額を算出します。
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共有持分単体での売却価格が低くなりやすい理由(減価要因)
仮にその区分(一室)の市場価格が3,000万円で、持分が1/2だとしても、売却価格は単純に1,500万円にはなりません。
共有持分単体では、自由に住むこともリフォームすることもできず、利用価値が著しく制限されるためです。
この使い勝手の悪さが「減価要因(市場性減価)」となり、持分のみを売却する場合の価格は、単純な持分割合の金額よりも低くなるのが一般的です。
共有持分の売却において「信頼できる不動産会社」を選ぶポイント
共有持分の売却において「信頼できる不動産会社」を選ぶポイントは、主に以下の通りです。
- 「買取」専門の業者か、高値売却を目指せる「仲介」の業者か
- 弁護士と連携し、他の共有者との交渉やトラブル解決まで任せられるか
ポイント①:「買取」専門の業者か、高値売却を目指せる「仲介」の業者か
多くの共有持分専門業者は、自社での「買取」をメインに行っています。
即現金化できるメリットはありますが、利益確保のために安値での買取提示になりがちです。
一方、専門仲介会社であれば、広範な投資家ネットワークへのアプローチやオークション形式での販売活動が可能です。
共有持分専門の不動産仲介業者「センチュリー21中央プロパティー」は、センチュリー21グループが誇る広範な”買い手ネットワーク”と、独自のオークションシステムの活用により、最高額での買い手とのマッチングを目指します。
また、仲介手数料や相談料などはすべて買主の負担となるため、売主様は当社のサービスを完全無料(0円)でご利用いただけます。
その結果として、手取り額を大幅に増やすことが可能です。
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ポイント②:弁護士と連携し、他の共有者との交渉やトラブル解決まで任せられるか
共有持分の売却は、単なる不動産取引ではなく、親族間の感情的な対立や権利関係の整理を含んだデリケートな案件です。
そのため、不動産知識だけでなく、法的な交渉力が不可欠です。
センチュリー21中央プロパティーには、共有持分のトラブル解決や売却に豊富な実績を持つ社内弁護士が常駐しており、いつでも法的な観点からの的確なアドバイスが可能です。
売買契約書をはじめとした書類のチェックも常時行える体制が整っているほか、司法書士や税理士、不動産調査士といった各種士業との連携により、共有持分トラブルや売却を確実にサポートします。
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まとめ
マンションの共有名義は、自身の判断だけで活用・売却ができないため、将来的に親族間トラブルや資産価値の低下を招くリスクが高い状態です。
問題が深刻化する前に、全体売却や持分のみの売却など、状況に合わせた解消策を検討することをおすすめします。
センチュリー21中央プロパティーは、これまでに共有持分トラブルを4万件以上解決してきた、共有持分専門の不動産仲介会社です。
共有持分の専門家のみが在籍しており、他の共有者との交渉もスムーズに代行可能です。
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お客様の利益を最優先にサポートいたしますので、まずはお気軽に無料相談をご利用ください。
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共有名義でのマンション相続に関してよくある質問
共有名義でのマンション相続に関して、よくある質問とその回答をいくつかご紹介します。
Q1.相続した部屋を賃貸に出して、家賃収入を共有者で分けることはできますか?
A.可能です。ただし、賃貸契約には持分の過半数の同意が必要です。
持分の過半数(持分価格の過半数)を持つ共有者の同意があれば、賃貸借契約を結ぶことができます(管理行為)。
得られた家賃収入は、共有者全員の持分割合に応じて分配する必要があります。
特定の共有者が家賃を独り占めしている場合は、「不当利得返還請求」を行うことで、自分の取り分を請求できます。
Q2.修繕積立金を払わない共有者がいる場合、どうすればいいですか?
A.一時的に立て替えた上で、相手に請求することになります。
管理組合に対しては共有者全員が連帯して支払い義務を負うため、誰かが払わない場合は他の共有者が支払わなければなりません。
立て替えた分は「求償権」を行使して相手に請求できますが、支払いに応じない場合は法的措置が必要になることもあります。
金銭トラブルが続くようであれば、共有関係の解消を検討すべきサインといえます。
Q3.自分の持分だけを売る場合、他の共有者に連絡する必要はありますか?
A.法的には連絡や同意は不要です。
自身の持分は個人の所有財産ですので、他の共有者に許可を取ることなく自由に売却できます。
事前の連絡も義務ではありませんが、関係悪化を懸念される場合は、弁護士や仲介業者を通じて通知を行うのが一般的です。
専門家が間に入ることで、感情的な対立を避けつつ手続きを進めることが可能です。

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この記事の監修者
中央プロパティー代表取締役 /
宅地建物取引士
CENTURY21 中央プロパティー 代表取締役/宅地建物取引士
都内金融機関、不動産会社での経験を経て、2011年に株式会社中央プロパティーを設立。長年にわたり不動産業界の最前線で活躍する相続不動産のプロフェッショナル。
共有不動産をはじめとした相続トラブルや、空き家問題の解決、そして共有持分の売買においてこれまでに1,000件以上サポートしてきた実績を持つ。
「遺言書だけでは守れない共有名義不動産の相続トラブル解決法」をはじめ多くの著書を出版。メディア出演やセミナー登壇実績も豊富で、説明がわかりやすいと評価を得ている。