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不動産の共有者が
行方不明な場合の共有持分売却

不在者財産管理人とは

不在者財産管理人とは?のイメージ

不在者財産管理人とは、不在者の代わりに財産を管理する人のことです。

(不在者の財産の管理)
民法第二十五条 従来の住所又は居所を去った者(以下「不在者」という。)がその財産の管理人(以下この節において単に「管理人」という。)を置かなかったときは、家庭裁判所は、利害関係人又は検察官の請求により、その財産の管理について必要な処分を命ずることができる。本人の不在中に管理人の権限が消滅したときも、同様とする。

ここで不在者とは、「従来の住所又は居所を去ったもの」を指します。

  • 失踪宣告を受けた者を含む。

不在者財産管理人の選任方法

民法25条にもありますが、不在者財産管理人は、「利害関係人又は検察官の請求により」選任されます。利害関係人の例としては、不在者の配偶者や相続人にあたる者、債権者などが挙げられます。また検察官というと刑事裁判で訴追する側のイメージが強いかと思いますが、そもそも公益の代表としての地位がある為、請求権者となっています。

検察庁法第四条 検察官は、刑事について、公訴を行い、裁判所に法の正当な適用を請求し、且つ、裁判の執行を監督し、又、裁判所の権限に属するその他の事項についても職務上必要と認めるときは、裁判所に、通知を求め、又は意見を述べ、又、公益の代表者として他の法令がその権限に属させた事務を行う

裁判所のイメージ

不在者財産管理人の行うこと

実際に不在者財産管理人に任命されるとどのようなことを行うことになるのでしょうか。

民法27条:「(不在者管理人)は、その管理すべき財産の目録を作成しなければならない。この場合において、その費用は、不在者の財産の中から支弁する。不在者の生死が明らかでない場合において、利害関係人又は検察官の請求があるときは、家庭裁判所は、不在者が置いた管理人にも、前項の目録の作成を命ずることができる。前二項に定めるもののほか、家庭裁判所は、管理人に対し、不在者の財産の保存に必要と認める処分を命ずることができる。」

まず不在者の財産について目録を作成しなければならないとしています。これは管理人が義務を果たしているかを確認するためのものです。不在者財産管理人は、主に不在者の財産を管理・保存をすることになりますが、それ以上の行為、例えば不在者の財産を処分する行為であっても、家庭裁判所の許可を得ることで実施することができる場合もあります。

民法28条:「管理人は、第百三条に規定する権限を超える行為を必要とするときは、家庭裁判所の許可を得て、その行為をすることができる。不在者の生死が明らかでない場合において、その管理人が不在者が定めた権限を超える行為を必要とするときも、同様とする。」

  • 民法103条は「保存行為、代理の目的である物又は権利の性質を変えない範囲内において、その利用又は改良を目的とする行為」と規定しています。

共有持分全部を処分するには他の共有者全員の同意が必要になりますが、共有者のうちの一人の行方が分からず同意が得られそうもない場合、不在者財産管理人をおき裁判所の許可を得ることで、当該共有持分を売却することができます。

不在者財産管理人の申し立て方法

実際に不在者財産管理人を申し立てる方法は以下の通りです。

申立人

前述したように、利害関係人または検察官が不在者財産管理人の申立人となります。 

申立先

申立先は家庭裁判所です。その中でも不在者の従来の住所地又は居所地の家庭裁判所である必要があります。

必要書類

  • 申立書

  • 標準的な申立添付書類

不在者の戸籍謄本、不在者の戸籍附票、財産管理人候補者の住民票又は戸籍附票、不在の事実を証する資料、不在者の財産に関する資料(不動産登記事項証明書,預貯金及び有価証券の残高が分かる書類(通帳写し,残高証明書等)等)、

  • 利害関係人からの申立ての場合、利害関係を証する資料

費用

  • 収入印紙800円分

なお不在者の財産の内容から、不在者財産管理人が不在者の財産を管理するために必要な費用に不足が出る可能性がある場合、不在者財産管理人が円滑に事務を行うことができるよう、申立人は予納金として相当額の納付を求められることがあります。

参考:不在者財産管理人選任(裁判所ホームページ)

不在者財産管理人が遺産分割協議に参加する場合の手続き

最後に、不在者財産管理人が遺産分割協議に参加する場合について解説していきましょう。相続人の中に不在者がいて遺産分割協議ができない場合、他の相続人が不在者財産管理人を置いて遺産分割協議を進めることになります。

不在者財産管理人が遺産分割協議に参加する場合、下記の注意点があります。

  1. 不在者財産管理人は不在者に不利な内容の遺産分割協議に同意することはできない
    →例えば法定相続分を下回るような遺産分割内容がこれに当たります。

  2. 遺産分割協議に参加しても積極的に協議をまとめることはできない
    →不在者財産管理人は本人ではないため、積極的に話をまとめることはできません。

  3. 他の共同相続人を不在者財産管理人に選任することはできない

遺産分割協議を自己に有利なように進めてしまう可能性(利益相反)があるため、他の共同相続人が不在者財産管理人になることはできません。何かの資格がなければなれないという訳ではありませんが、通常は、弁護士や司法書士といった専門家がなるケースが多いようです。

専門家のイメージ

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