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第三者の共有者からのうれしい提案|弁護士Q&A

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第三者の共有者からのうれしい提案

ご相談内容

AB兄弟は共同相続した1軒家がありますが、現在はだれも住んではいない空き家で、しかもかなり老朽化しています。
先日弟のBから「資金がいるので持分を売却したい」という申し出がありました。しかも、兄であるAに買い取ってほしいという内容でした。
Aは買い取れるだけの資力はなく、第三者に売却を勧めようと思っています。
ただ、弟Bの持分を買い取った第三者とうまく共有関係を築けるのか不安です。何より老朽化していることからそもそも買い取ってくれる人がいるかが不安です。
何か良い解決方法はありますでしょうか。

※AとBの共有名義。|弟Bが『お兄ちゃん俺の分の持分買い取ってよ』と言い。兄Aは『お金ない...』(その場合他人と共有名義がうまくいくのか不安だな)と思っている図

見知らぬ人との共有関係になるとは

他の解説でも何度も述べて参りましたが、共有持分、自己の共有持分「のみ」であれば、他の共有者の同意なくして売却することが可能です。自己の共有持分を売却した後は、売却した人は共有関係から離脱します。残された共有者と、共有持分を買い取った第三者とで共有関係は続きます。

共有持分なんて利用しにくいし、買う人がいるの?と思う人もいるかもしれませんが、投資家らは投資するだけの価値があると考えれば買ってくれます。共有持分を買い取った第三者が行う行為は主に二つです。

  1. 共有持分の買取を他の共有者に請求する。
  2. 家賃や地代相当の金銭を請求する。

(1)(2)の方法により、買い取る金額よりも回収できる!と思ってもらえれば、共有持分を買い取ってもらうことができます。

共有持分の分割請求をされ、共有物分割請求訴訟という裁判に持ち込まれる可能性がありますと、半ば脅しのように書いているサイト等もありますが、基本的に投資家らに購入してもらった場合はそのようなケースは少ないです。

というのも、投資家らは、メリットに着目し、投下した資本が回収できるかどうかを重点に置いています。裁判をして、長期戦、また、思い通りになるかもわからないような策をとる投資家らは少ないです。

ただ、投資家らに買い取ってもらうには、「独自の売却ルート」をもつ共有持分専門業者にお願いする必要があります。ここからは、本件と同様のケースで、共有持分を買い取ってくれた投資家からまさかのうれしい提案があったケースをご紹介します。

うれしい提案

古びた空き家。そんな不動産はそのままにしておくと利用価値はなく、借り手を探したとしてもなかなか借り手は見つからないのはお分かり頂けると思います。しかし、投資家は本件と同様のケースで次のような提案をしてくれました。

  • リフォームし、貸し出せば借り手は集まる
  • リフォーム代は私が出資する
  • リフォーム代は賃料から回収する

古びた空き家を、収益物件として活用していくという長期的な投資を提案してくれたのです。

同種の事例では、リフォームにより家はきれいになり、入居率も上がり地代も想定通り得ることができています。これは、投資家が買ってくれたからこそ実現できたケースです。実際には投資家ネットワークに物件を紹介してから、決まるまでに時間を要したこと事実ですが、思ってもみない提案に共有者は喜んで頂いております。

共有持分を買い取る、いわゆる買取業者ではこのような結論には至らなかったと思います。当社のような「仲介業者」だからこそ、収益物件として活用していく、という結論に至ることができたと言えます。

見知らぬ人と共有になるのは何か怖いと思う方もいるかもしれませんが、良い買い手を見つけられればそんなことはりません。その良い買い手を見つけることができるかは、相談した不動産屋の手腕にかかるところですので、相談先が非常に重要になります。

当社のお客様のケースでも、そのまま放置して降りたら、解体費用等もかかってしまったかもしれません。思いもよらない解決策が出てくることもありますので、共有持分の処分や整理にお困りの方は、一度専門業者にご相談すると良いかと思います。

この記事の監修者

松原 昌洙マツバラ マサアキ

代表取締役 /
宅地建物取引士

CENTURY21中央プロパティー代表取締役。静岡県出身。宅地建物取引士。都内金融機関、不動産会社を経て2011年に株式会社中央プロパティーを設立。共有持分を始めとした相続トラブル・空き家問題の解決と不動産売買の専門家。主な著書に「[図解]実家の相続、今からトラブルなく準備する方法を不動産相続のプロがやさしく解説します!」などがある。

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