買取業者と仲介業者の違い|共有持分を売却する方法|その他
買取業者と仲介業者の違い
ご相談内容
共有持分の売却を考えていますが、買取専門業者に売却するのと、仲介専門業者に売却するのとではどちらがよいですか?
買取業者について
買取業者は自社で共有持分を買い取り、第三者に転売し、その差額を利益とします。そのため買取価格をできるだけ安くしようとしてきます。

一方、買取業者を利用する場合には、直接契約の当事者となって買取をするため、買い取ってもらうまでの期間は比較的短いとは言われています。
また、仲介ではないため仲介手数料がかからないのがメリットと言えます。買取業者を利用する場合のメリット、デメリットを整理すると、
- メリット
早く買い取ってもらえる可能性がある
- デメリット
売却価格が安い
仲介業者について
それでは、仲介業者を利用する場合はどうでしょうか。仲介業者を利用する場合は、仲介業者は直接の契約当事者とはならないため、客観的に査定をしてくれる可能性が高いです。

すなわち、買取専門業者に比べて高く売却できる可能性が高くなります。デメリットとしては、売却までの期間が長い、仲介手数料がかかるがあげられます。メリット・デメリットを整理すると、
- メリット
売却価格が高い
- デメリット
売却までの期間が長い、仲介手数料がかかる
結局どちらに?
利益を得ることを目的として持分を購入しているという意味では、投資家も変わりありません。しかし、投資家が持分を購入する場合には、一般に不動産仲介業者が間に入ることになり、仲介業者は不動産鑑定士の評価に基づいて設定された価格を投資家に提示します。
つまり、投資家との間で持分の売却が行われる場合には、中立的な第三者によって価格の妥当性・公正性が保証されているわけです。また、仲介業者を利用すると買取までの期間や、換金できるまでの期間が長いという話を耳にしますが、決してそんなことはありません。
当社は仲介業者として共有持分の仲介を数多く行ってきましたが、10日もあれば売却、換金までできるケースが多いです。また、仲介手数料がかかると言われますが、売却価格が高くなるので、買取専門業者に売却したケースと比較して、全体的にはかなりのプラスになるケースがほとんどです。
「とにかく1秒でも、1分でも、少しでも現金を!」という状態ではない限り、仲介業者を利用して共有持分の処分を検討する方がよいでしょう。実際に買取業者と仲介業者の両者に売却の相談や査定の相談をしてみるのもよいかもしれません。
この記事の監修者
代表取締役 /
宅地建物取引士
CENTURY21中央プロパティー代表取締役。静岡県出身。宅地建物取引士。都内金融機関、不動産会社を経て2011年に株式会社中央プロパティーを設立。共有持分を始めとした相続トラブル・空き家問題の解決と不動産売買の専門家。主な著書に「[図解]実家の相続、今からトラブルなく準備する方法を不動産相続のプロがやさしく解説します!」などがある。