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作成日:2016.01.12

相続 土地 現金化

共同名義の土地がある場合、そのまま放置しておくと後々大きなトラブルのきっかけになってしまうかもしれません。はじめは少数の共有者しかいなかったとしても、2次相続や3次相続が起きると共有者が増え、いざ土地を整理しようと思っても整理できなくなってしまう可能性が高まります。

 なぜなら、共有している土地を処分(売却や譲渡)したい場合には共有者「全員」の同意が必要になるからです。そのうちの1人でも同意が得られない場合には、もはや土地の全部は売却することができません。

 

自己の持分のみを売却したとしても、共有状態の土地は通常より価格が低くなってしまうため、可能であれば共有状態を整理した上で進めた方がよいでしょう。

今回は共同所有している土地の分割方法や現金化する方法について見ていこうと思います。

1,共有の土地を分ける方法

 共有状態の土地を分ける場合の主な方法は下記になります。

①遺産分割協議

②相続放棄

③代償分割

④換価分割

⑤分筆による現物分割

 

① 遺産分割協議

共有状態が発生するタイミングとして多いのが、相続が発生した時です。

 相続が起きると多くの場合、相続人間で被相続人の相続財産について遺産分割協議をすることになります。この遺産分割協議の段階で可能な限り共有状態を回避することを推奨いたします。

ちなみに遺産分割協議については、手続きの義務はありませんし、加えて期限もありません。ただし早期に遺産分割協議を整え完了しないと、トラブルの火種が残りいずれ共有問題が勃発することになります。

 

② 相続放棄

 こちらも相続の際にかかわってくる方法ですが、相続放棄をしてしまえば、そもそも被相続人の財産の一切を相続できなくなるので、相続による共有状態発生を防ぐことができます。

 ただ特定の財産だけ放棄することはできないため、慎重な判断が求められます。

 

③ 代償分割

 共有者の誰かに共有持分を買い取ってもらい、その分の代金を受け取ることです。

 例えば、兄弟3人で土地を共同所有しているものの、実際に土地を利用しているのは長男のみといった場合、次男三男は長男に共有持分を買い取ってもらうことで共有関係から離脱することができ、長男が次男三男に金銭対価を支払うことで共同所有していた土地は長男の単独所有となります。

買い取ってくれる共有者に資力があり、かつ同意してくれる場合はこの方法で分割するとよいでしょう。

 

④ 換価分割

③の代償分割と異なり、土地全部を第三者に売却し、その売却代金を各々の共有持分割合で分け合って分割する方法です。

 こちらの方法が一番効率的に売却することができますが、全員の同意が必要になるため、一人でも反対の者がいるとこの方法を取ることができません。

 その場合は、自己の共有持分のみの売却を検討することになります。

 

⑤ 分筆による現物分割

 土地ならではの分割方法として、土地の分筆があります。

100平米の土地があって、兄弟が半分ずつ共同所有していた場合、50平米ずつ真っ二つに分割し、それぞれを独立させた土地として所有する分割方法です。

 お互いに分け方に同意ができれば、分筆の登記をすることで独立した土地としてそれぞれに地番が付与されますが、場合によっては分けるのが難しいこともあります。

 例えば北側は道路に面していますが、南側は道路に面していない場合や日当たりの良し悪しが変わってくる場合、分け方によって価値が変わってしまうためです。そのような場合は、単に面積を共有持分割合で分けるのではなく、土地の価値を把握し、持分割合に応じた価値で分割できるように分筆します。

2,土地の分割に関するご相談

母、娘三人で亡き父が残した駐車場を共有(母親:2分の1,娘三人:それぞれ6分の1ずつ)しています。
次女・三女は駐車場の全部を売却し現金化したいと考えていますが、長女の夫が母親を看病していることをいいことに、なかなか話を進めさせてくれません。このまま交渉ができないと何か不利益なことが出てくるのでしょうか。

2,土地の分割に関するご相談

現状維持が直接的に不利益に繋がることはありませんが、駐車場の全部を売却する以外の方法で共有関係を解消するしか残された道はありません。

 

また母親が死亡した場合、母親の財産はその相続人である、長女、次女、三女が同じ割合(3分の1ずつ)で相続するため、次女・三女の持分を合算すると過半数の持分割合を所有することになります。

過半数の持分割合があれば、共有物に関する管理行為(共有物を利用したり、改良したりする行為)をすることができるため、次女・三女の二人の意見が合えば、駐車場を貸し出すことが可能になります。

 

民法252条:「共有物の管理に関する事項は、前条の場合を除き、各共有者の持分の価格に従い、その過半数で決する。ただし、保存行為は、各共有者がすることができる。」

 

もちろんその駐車場の地代収入は長女にも分ける必要がありますが、毎月の駐車場代金が入ってくるようになるのです。

 

Q2.主な財産が不動産のみの場合、おすすめの分割方法はありますか?

主な相続財産が不動産のみの場合、分割の方法は大きく分けて2つあります。

 1つめは、土地を現実に分割する方法、2つ目は現金化してその現金を分割する方法です。

 土地を現実に分割するには、分筆し、単独名義で別々に登記をする必要があります。例えば、100平米の土地があったとして、それを兄弟2人で相続する場合、法定相続分に従い、50平米ずつに分けて登記を行うことで相続します。

 ※詳細は、分筆のコラムをご参照ください。(分筆のコラムへのリンク)

 二つ目の現金化は、相続財産の土地を売却して、その売却代金を相続人間で分割する方法です。例えば、100万円の価値の土地があったとして、それを姉妹2人で相続する場合、土地を売却して、法定相続分に従って50万円ずつ分割します。

 実際に利用する予定があれば、1つめの現実に分割する方法がお勧めです。

 

Q3.将来的に利用する予定がない土地がある場合、おすすめの分割方法はありますか?

将来的に利用する予定がない土地の場合、そのまま相続しても税金(固定資産税)がかかってしまうため、売却し現金化してしまう方法がよいでしょう。

3,土地を売却して分割する際の注意点

共同所有している土地を売却できたとしても、税務申告等の手続きは行わなければなりませんし、場合によっては、譲渡所得税がかかってくる可能性があります。

譲渡所得税とは、土地などの財産を売却して得られた利益に対して課される税金のことです。例えば、古くから所有していた土地を相続した場合、土地が値上がりしていれば譲渡所得税の課税対象になることもあるので注意が必要です。

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