事例でわかる!不動産「共有持分」の売却について

⑯共有不動産のトラブルに強い司法書士、弁護士の選び方

img_ab18282c19b6b0408a1d490dbfb9e689490869[1]

前回は、共有不動産の鑑定評価について解説しました。今回は、共有不動産のトラブルに強い司法書士、弁護士の選び方を見ていきます。

司法書士にも「専門分野」がある

共有状態を解消した場合には、持分登記の抹消を行うことが必要となります。また相続が絡む場合には、相続登記を行うことも求められるかもしれません。これらの登記手続きを司法書士に依頼する場合には、やはりまず専門分野を確認しておいた方がよいでしょう。「自分は商業登記をメインに扱っている」などというように、司法書士にも得意、不得意な分野があるからです。

たとえば、相続登記を依頼する場合であれば、相続手続きに精通しているかどうかをチェックします。

相続登記を行う際には、被相続人や相続人らの戸籍謄本、除籍謄本、住民票など様々な書類が必要となります。相続を専門とする司法書士であれば、それらの必要書類を手際よく取り揃えてくれるはずです。

反対に、相続の分野に不慣れな司法書士だと、相続登記の際にそもそもどのような書類が必要なのかも十分に把握できていない可能性があります。万が一、そのような司法書士に依頼してしまうと、相続登記を終えるまでに余計な時間や費用がかかり、無用のストレスを被ることになるかもしれません。

依頼人の利益より「私欲」を優先する弁護士も・・・

共有持分の処理に関して、何らかの法律上の問題に直面した場合には、弁護士に相談したり、問題の解決を頼む必要が出てくるかもしれません。その際の弁護士選びに関して注意しておきたい点にも触れておきましょう。

まず、弁護士の言うことだからといって、何から何まで信じて疑わないのは危険です。ことに年配の人には「弁護士に頼んだからこれで安泰、アドバイスに従っていれば万事うまくいく」と思い込む傾向がみられます。

しかし、弁護士といっても、必ずしもみながみな信頼できるとは限りません。なかには、依頼人の利益よりも”私欲”を優先する者もいます。

たとえば、当事者間の話し合いで解決できるようなささいなトラブルであっても、すぐに「訴訟を起こしましょう」などと促す弁護士もいます。裁判になれば、訴状を作成したり、依頼人の代理人として出廷したりするなど仕事が増え、その結果、もらえる報酬が多くなります。つまり、訴訟を勧めてくるのはトラブルを解決するためではなく、自分が儲けるためである場合もあるのです。

ことに「とにかくすべて私に任せておきなさい」などと一方的に自分のやり方ばかり押しつけようとする弁護士には、このようなタイプが多いので要注意です。

 

>>次の記事 ⑰「不動産仲介業者」を活用した共有不動産トラブルの解決法を読む

>>前の記事 ⑮共有不動産の鑑定評価・・・具体的な「3つの方法」とは?を読む

本記事は、2017年5月26日刊行の書籍『あぶない!!共有名義不動産』から抜粋したものです。稀にその後の税制改正等、最新の内容には一部対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

共有部分のご相談なら中央プロパティーにお任せください!
共有部分のご相談なら!

関連記事

img_cddf3b8eb9ea75e2f34275a172170633598901[1]

⑮共有不動産の鑑定評価・・・具体的な「3つの方法」とは?

前回は、不動産の共有名義人の一人が「行方不明」の場合の対応について解説しました。今回は、不動産の鑑定

記事を読む

img_f3885e789742f664f63cbba7a3487101100082[1]

③共有名義不動産の「一部売却」…買い手をどう選ぶか? 

前回は、不動産の「一部売却」で共有名義の問題を解消する方法を解説しました。今回は、共有名義不動産の一

記事を読む

img_cccfceac91e0329e12591f20039f362d632344[1]

⑬不動産の共有名義人の一人が「行方不明」の場合は?

前回は、借地権の売却において、地主に承諾を拒否された場合について解説しました。今回は、不動産の共有名

記事を読む

img_f3864a592af5599f8537eee37ed5e8d649522

②不動産の「一部売却」で共有名義の問題を解消する方法

前回は、共有名義不動産の問題を解決する手段の1つである「全部売却」について解説しました。今回は、不動

記事を読む

img_a24412ef31ff85bc6e9b8fbbb346c2d655112[1]

⑫借地権の売却・・・地主の承諾が得られない場合の対応

前回は、共有名義の収益不動産に関して、他の持分を第三者に取得された場合について解説しました。今回は、

記事を読む

img_4bf6beb1bc32a2ee03efa72bba1f039c655934[1]

⑩共有名義の収益不動産…賃料を独り占めされた場合の対応

前回は、不動産の共有名義を解消する「7つの方法」の概要を取り上げました。今回は、共有名義の収益不動産

記事を読む

img_d2f0a0b2995c4640aaadf77e4cb1c6a285452[1]

⑥共有する土地の「分筆」・・・持分割合に応じた調整の進め方

前回は、共有不動産の「持分」を放棄する際のメリットとデメリットを解説しました。今回は、共有不動産の土

記事を読む

img_1516540ab27837d44494877c5bb0ab9188905[1]

⑧「持分の交換」により不動産の共有名義を解消する方法

前回は、共有物分割請求訴訟で「現物分割」の判決が出ないケースについて取り上げました。今回は、「持分の

記事を読む

img_103c9f7a9c8a46a967547f6200e4381f309231[1]

⑨不動産の共有名義を解消する7つの方法

前回は、「持分の交換」により不動産の共有名義を解消する方法を解説しました。今回は、不動産の共有名義を

記事を読む

img_d488290251c66b5191dc9cb18a7de892456044[1]

⑭行方不明の共有者…「失踪宣告」の申立てを活用した不動産売却

前回は、不動産の共有名義人の一人が「行方不明」の場合の対応を解説しました。今回は、「失踪宣告」の申立

記事を読む

共有部分のご相談なら!
共同訴訟
共同訴訟(固有必要的共同訴訟)

民事訴訟法38条:「訴訟の目的である権利又は義務が数人について共通であ

相続分の譲渡a
相続分の譲渡

相続分の譲渡とは何ですか?意義:相続分譲渡とは相続権を有する人が、自分

遺留分を意識した遺言の作り方a
遺留分を意識した遺言の作り方

遺言書を作成しようとしていますが、遺留分を侵害しない遺言書を作る方がい

持分の交換a
持分の交換

10年前に父Aが亡くなり、アパート2棟(同敷地内甲・乙)を遺産分割協議

兄弟間でのトラブルa
兄弟間でのトラブル

父が残した自宅を兄弟で共有し、家賃収入を得ています。 ところが、弟が勝

→もっと見る

PAGE TOP ↑