事例でわかる!不動産「共有持分」の売却について

遺言(特別方式遺言)

公開日: : 最終更新日:2017/10/05 用語集 ,

解説

1、死亡の危急に迫った者の遺言

民法976条1項:「疾病その他の事由によって死亡の危急に迫った者が遺言をしようとするときは、①証人三人以上の立会いをもって、②その一人に遺言の趣旨を口授して、これをすることができる。この場合においては、③その口授を受けた者が、これを筆記して、④遺言者及び他の証人に読み聞かせ、又は閲覧させ、各証人がその筆記の正確なことを承認した後、これに⑤署名し、印を押さなければならない。」

【要件】
①証人三人以上の立会い
②その一人に遺言の趣旨を口授
③その口授を受けた者が、これを筆記
④遺言者及び他の証人に読み聞かせ、又は閲覧させ、各証人がその筆記の正確なことを承認
⑤署名・押印

ライン

※口がきけない場合
同条2項:「口がきけない者が前項の規定により遺言をする場合には、遺言者は、証人の前で、遺言の趣旨を通訳人の通訳により申述して、同項の口授に代えなければならない。」
【要件】
①証人三人以上の立会い
②その一人に遺言の趣旨を口授→証人の前で、遺言の趣旨を通訳人の通訳により申述
③その口授を受けた者が、これを筆記
④遺言者及び他の証人に読み聞かせ、又は閲覧させ、各証人がその筆記の正確なことを承認
⑤署名・押印

ライン

※耳が聞こえない場合
同条3項:「第一項後段の遺言者又は他の証人が耳が聞こえない者である場合には、遺言の趣旨の口授又は申述を受けた者は、同項後段に規定する筆記した内容を通訳人の通訳によりその遺言者又は他の証人に伝えて、同項後段の読み聞かせに代えることができる。」
同条4項:「前三項の規定によりした遺言は、⑥遺言の日から二十日以内に、証人の一人又は利害関係人から家庭裁判所に請求してその確認を得なければ、その効力を生じない。」
【要件】
①証人三人以上の立会い
②その一人に遺言の趣旨を口授
③その口授を受けた者が、これを筆記
遺言者及び他の証人に読み聞かせ、又は閲覧させ、各証人がその筆記の正確なことを承認筆記した内容を通訳人の通訳によりその遺言者又は他の証人に伝える。
⑤署名・押印
⑥遺言の日から二十日以内に、証人の一人又は利害関係人から家庭裁判所に請求してその確認

 

2、伝染病隔離者の遺言

民法977条:「伝染病のため行政処分によって交通を断たれた場所に在る者は、警察官一人及び証人一人以上の立会いをもって遺言書を作ることができる。」

【要件】:警察官一人及び証人一人以上の立会い

 

3、在船者の遺言

民法978条:「船舶中に在る者は、船長又は事務員一人及び証人二人以上の立会いをもって遺言書を作ることができる。」  

【要件】:船長又は事務員一人及び証人二人以上の立会い

 

4、船舶遭難者の遺言

民法979条1項:「船舶が遭難した場合において、当該船舶中に在って死亡の危急に迫った者は、①証人二人以上の立会いをもって口頭で遺言をすることができる。
同条3項:「前二項の規定に従ってした遺言は、②証人が、その趣旨を筆記して、これに③署名し、印を押し、かつ、証人の一人又は利害関係人から④遅滞なく家庭裁判所に請求してその確認を得なければ、その効力を生じない。」

【口頭で遺言する場合の要件】
①証人二人以上の立会い
②証人が、その趣旨を筆記
③署名押印
④遅滞なく家庭裁判所に請求、確認

 

<特別方式の遺言のまとめ>

類型対象要件
"死亡の危急に迫った者の遺言""死亡の危急に迫った者の遺言(一般)"①証人三人以上の立会い
②その一人に遺言の趣旨を口授
③その口授を受けた者が、これを筆記
④遺言者及び他の証人に読み聞かせ、又は閲覧させ、各証人がその筆記の正確なことを承認
⑤署名・押印
口がきけない場合①証人三人以上の立会い
②その一人に遺言の趣旨を口授→証人の前で、遺言の趣旨を通訳人の通訳により申述
③その口授を受けた者が、これを筆記
④遺言者及び他の証人に読み聞かせ、又は閲覧させ、各証人がその筆記の正確なことを承認
⑤署名・押印
耳が聞こえない場合①証人三人以上の立会い
②その一人に遺言の趣旨を口授
③その口授を受けた者が、これを筆記
"④遺言者及び他の証人に読み聞かせ、又は閲覧させ、各証人がその筆記の正確なことを承認
 →筆記した内容を通訳人の通訳によりその遺言者又は他の証人に伝える。"
⑤署名・押印
⑥遺言の日から二十日以内に、証人の一人又は利害関係人から家庭裁判所に請求してその確認
伝染病隔離者の遺言伝染病のため行政処分によって交通を断たれた場所に在る者警察官一人及び証人一人以上の立会い
在船者の遺言船舶中に在る者船長又は事務員一人及び証人二人以上の立会い
船舶遭難者の遺言船舶が遭難した場合において、当該船舶中に在って死亡の危急に迫った者①証人二人以上の立会い
②証人が、その趣旨を筆記
③署名押印
④遅滞なく家庭裁判所に請求、確認

こちらのページもご覧ください
遺言とは
遺言の執行(遺言執行者)
検認(遺言書の検認)

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