事例でわかる!不動産「共有持分」の売却について

時効(援用、中断)

公開日: : 最終更新日:2017/05/29 用語集 , , ,

時効の援用:時効の制度を利用する意思を相手に伝えること。

時効の中断:時効期間の進行を中断させることができるという制度です。

※時効が中断すると,それまで進行してきた時効期間はリセット。

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時効の援用

民法145条:「時効は、当事者が援用しなければ、裁判所がこれによって裁判をすることができない。」

時効の援用をすることではじめて相手の権利が消滅、取得し、借金をしていたのであれば、それを帳消しにすることができるようになります。

時効は権利が消滅する消滅時効と権利を取得する取得時効があります。

借金などが一定期間経過すると請求できなくなる(消滅する)場合を消滅時効、他人の物を一定期間占有していた場合に所有権を取得できるのが取得時効と呼ばれます。

これらの時効が完成するためには時効を援用する必要があります。

時効を援用できる者は「時効により利益を受ける者」とされており、主には債務者(借主)ですが、連帯保証人なども援用できます。

※連帯保証人は主債務が時効により消滅すれば、保証債務を返済しなくてよいという利益を受けられるからです。

※消滅時効期間が経過した後であっても、消滅時効を主張することができなくなってしまう?

例えば、消滅時効が成立しているにもかかわらず、債務者が債権者に弁済してしまった場合にはその弁済は原則として有効となり、「時効により消滅していたから、返したお金を戻してもらえませか?」

ということができなくなってしまいます。

時効援用

ライン

時効の中断

民法147条:「時効は、次に掲げる事由によって中断する。

一  請求

二  差押え、仮差押え又は仮処分

三  承認」

例:AがBに対して100万円の貸金債権を有していました。

この貸金債権の消滅時効期間は10年間です。

すでに,Bが返済をしなくなって9年半経過していました。

この時点で時Aが時効中断の措置をとると、それまでの9年間はリセットされます。

つまり、それまでの期間が「0」になるということです。

したがって、時効中断の時からさらに10年が経過しないと消滅時効は完成しないということにできます。

時効中断

※中断事由

①請求
「請求」とは、裁判による請求のことです。
要は訴訟を提起するということです。
上記例でいえばAがBに対して貸金返還の訴訟を提起するということです。
なお、訴訟を提起しないで請求してもそれは法的には「催告」になるので注意が必要です。

②差押え、仮差押え、仮処分
また、民事執行における「差押え」や民事保全における「仮差押え」「仮処分」をすることも時効の中断事由となります。

③承認
債務者の方で取得時効であれば権利がないことや消滅時効であれば権利があることを認めた場合には「承認」として時効が中断します。
上記例の場合BがAに対して返済猶予の申入れをするなどして借金をしていることを認めたりした場合がこれに当たります。

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