代襲相続と共有持分の売却

   

相談事例

作成日:2019.09.30

代襲相続と共有持分の売却

コンテンツ番号:498

祖母(A)が亡くなり甲建物と乙土地を代襲相続で叔父2人(B・C)と自分(D)の3人で共同名義にしています。
叔父2人(B・C)はそこに住んでいて、私(D)は都内在住です。
固定資産税等は住んでいる叔父2人(B・C)が払っていますので自分は名義を共有していて先々2人がいなくなったら相続する予定です。 母(E)と弟(F)が埼玉県在住ですが、金沢に住む予定はありません。
叔父はどちらも独り身で将来的に2人がいなくなった後は売ってしまう予定なのですが、自分の子供の学費の足しにでもと思い、共有持分を売れるならお金にしてしまいたく今回相談させて頂いております。

【詳細解説】

代襲相続って?

まず、代襲相続とは何か、簡単に解説します。

(子及びその代襲者等の相続権)

民法887条2項:「被相続人の子が、相続の開始以前に死亡したとき、又は第八百九十一条の規定に該当し、若しくは廃除によって、その相続権を失ったときは、その者の子がこれを代襲して相続人となる。ただし、被相続人の直系卑属でない者は、この限りでない。」

代襲相続とは、本来相続人になるはずの人が既に亡くなっている場合などに、その子(または孫など)が代わりに相続するというものです。

本来であれば、被相続人の子が死亡した後でなければ、その子(被相続人からみたら、孫)は相続できません。

しかし、被相続人の子が相続する前に死亡していた場合には、その子にも相続権を与えることとなっています。

通常の順番で行けば、被相続人→相続→子→相続→子の子、という順序で相続されていきますが、子が先に亡くなった(または廃除)場合に子の子が相続できなくなるというのは可哀想です。

そのため、代襲相続という制度を設けて、子の子の相続権の保護を図っています。

※なお、子からの代襲相続は、子から孫、孫から曾孫(ひまご)、曾孫から玄孫(やしゃご)といったように条件が整えば、続くことが認められています。

※相続人が相続権を失った理由が相続放棄によるものである場合には、代襲原因とはならず、代襲相続は生じない点には注意が必要です(相続人の意思尊重が理由とされています)。

代襲相続も効果は通常の相続と同様

代襲相続が起きた場合も、通常の相続と異なるところはありません。本件の場合でもBCDが相続分に応じて共同所有している形になります。

共同所有のきっかけが、相続か売買によるとは問わず、共同所有の場合には、自己の共有持分を単独で売却や譲渡することは、いつでも、他の共有者の同意を得ることも必要なく単独でできます。

ただ、本事例で気になるのは、固定資産税の部分です。

次の項目で見ていきます。

固定資産税について

本件では、BCDがそれぞれ共同所有していますが、固定資産税を支払っているのは、B・Cとのことです。

内容だけ見ますと、Dは固定資産税を支払っていないように見受けられます。

(共有物に関する負担)

民法253条:「各共有者は、その持分に応じ、管理の費用を支払い、その他共有物に関する負担を負う。」


そうです、持分に応じて費用負担が発生する=固定資産税についても各共有者が負担する義務があるのではないかということです。

また、共有持分に関する固定資産税については、地方税法に以下の規定があります。

 


地方税法10条の2第1項:「共有物、共同使用物、共同事業、共同事業により生じた物件又は共同行為に対する地方団体の徴収金は、納税者が連帯して納付する義務を負う。」

同条第2項:「共有物、共同使用物、共同事業又は共同行為に係る地方団体の徴収金は、特別徴収義務者である共有者、共同使用者、共同事業者又は共同行為者が連帯して納入する義務を負う。」 

不動産を共有している場合、固定資産税については、各自治体は通常、代表者に納税通知を送りますが、持分に関係なく共有者全員が連帯して全額を納付する義務(連帯納税義務)があります(「共同行為者が連帯して納入する義務を負う。」の部分参照)。



すなわち、代表の共有者が固定資産税の支払いを行えば、納税自体は完了になりますが、それぞれの負担分については、各共有者間で解決してくださいということになります。


当然、共有割合に応じ各共有者は負担義務があるので、全額代表者が支払っている場合には、他の共有者は持ち分に応じた固定資産税の支払いをする義務があります。

本件でも、Dは自己の持分に応じて固定資産税を支払う必要があります。

(共有物についての債権)

民法254条:「共有者の一人が共有物について他の共有者に対して有する債権は、その特定承継人に対しても行使することができる。」

とあります。

本件の場合、BCが有するDに対する固定資産税の支払い請求権は、Dが自己の共有持分を第三者に売却しても、その請求権が第三者及ぶということになります。
そのようなケースの場合、売却価格に影響が出る可能性は高いです。

このようなケースは多くありますが、実際にはうまく処理(固定資産税と売却の金銭を相殺等)することも可能です。

不動産は税金関係もよく問題になります。

先々起こることを予測し、いかに事前に手を打つことができるかが、非常に重要になります。

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