共有持分と税金

   

相談事例

豆知識

持分と税金について

コンテンツ番号:458

共有持分を売却しようと考えていますが、その場合の税金関係はどのようになるのでしょうか。
例えば、ABが甲土地を共同所有(持分割合1:1)していましたが、①Aが自己の共有持分を売却した場合、また、②Bが自己の共有持分を放棄しAに持分が移行した場合、税金関係はどのようになるのでしょうか?

①自己の持分を売却した場合

共有持分を売却した場合にかかる税金は所得税と住民税の2つに大きく分けられます。

(1)所得税

不動産を売却したら必ずかかってくるかというと、そういうわけではありません。

正確に言うと、不動産売却によって得られた利益に対して課税される形になります。すなわち、当時の買った価格よりも、売却価格の方が安かった場合、所得税はかかりません。

(2)住民税

所得税の申告をすれば、同時に住民税の申告もすませたことになりますので、住民税を単体で計算・申告する必要はありません。


例①:買った当時:1億円―売却時:  5,000万円=-5,000万円(所得税無し)

例②:買った当時:1億円―売却時:1億5,500万円=5,500万円(所得税有り)

 譲渡所得の金額の計算方法については…

①自己の持分を売却した場合

で算出されます。

 

 以上から、例えば上記例の②場合で諸経費等が500万円かかったとすると…

譲渡取得金額:5,500万円―500万円=5,000万円

となります。

 

なお、所得税や住民税の利率は所有期間によって税率が変わってきます。

※短期譲渡所得(所有期間5年以下):所得税率=30%、住民税率=9%

※長期譲渡所得(所有期間5年超) :所得税率=15%、住民税率=5%

と所有期間によって税率は大きく異なってきます。

②Bが自己の共有持分を放棄しAに持分が移行した場合

(持分の放棄及び共有者の死亡)

民法255条:「共有者の一人が、その持分を放棄したとき、又は死亡して相続人がないときは、その持分は、他の共有者に帰属する。」

とあるように、他の共有者が自己の持分を放棄し、相続人がいない場合には他の共有者が持分を取得します。

本件のケースでBが持分の放棄をし、Aに持分が移行した場合の税関係については、相続税法9条に該当し、また同法9条の通達に下記旨が記されています。

相続税法9条:「…対価を支払わないで、又は著しく低い価額の対価で利益を受けた場合においては、当該利益を受けた時において、当該利益を受けた者が、当該利益を受けた時における当該利益の価額に相当する金額(対価の支払があつた場合には、その価額を控除した金額)を当該利益を受けさせた者から贈与により取得したものとみなす。…」

※相続税法第9条、相基通9-12

「共有に属する財産の共有者の1人が、その持分を放棄(相続の放棄を除く。)したとき、又は死亡した場合においてその者の相続人がないときは、その者に係る持分は、他の共有者がその持分に応じ贈与又は遺贈により取得したものとして取り扱うものとする。」

とあります。


そのため、他の共有者が持分を放棄し、残された共有者が持分を取得する場合、贈与または遺贈により取得したもの扱われ、贈与税などの税金がかかってくるということになります。


対価を得ないで、持分を取得するのは、単にただで土地を譲り受けたのと変わらないため、このように扱われます。

他の共有者が持分を放棄した際には税金関係にも注意したいところです。

 

当社では、上記のような税金にも詳しい専門家が在籍しています。

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