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作成日:2019.06.03

共有持分の譲渡と税金について

共有持分の譲渡方法

共有持分の譲渡方法

共有とは、一つの不動産や物を複数人で共同して所有している状態をいいます。例えば、夫婦が共同でマンションを購入した場合や、相続により父親の不動産を兄弟間で共有するようになった等のケースがその代表例です。

共有状態が続くと思わぬトラブルに巻き込まれてしまうことがあります。また単独所有とは異なり、処分したり、変更したりするのに他の共有者の承諾が必要になるなど、制限を受けてしまいます。

そのような共有状態を解消するため、今回は共有持分の譲渡方法について解説していきます。共有持分を譲渡する際にまず考えなければいけないのは、他の共有者へ譲渡するか、第三者へ譲渡するか、という点です。

1. 共有者へ譲渡する場合

例えば、ABCの3名が3分の1ずつで不動産を共有していて、Aが自己の共有持分をBやCに譲渡する場合です。譲渡の方法は「売買」でも「贈与」でも問題ありません。売買は他の共有者へ売って、その売却代金を手にする方法です。一方の贈与は無償で第三者に譲り渡します。

贈与を選択した場合は「無償」という形になるため、贈与税が課せられる可能性がある点は注意が必要です。また売買と贈与以外に、持分の放棄という方法もあります。

(持分の放棄及び共有者の死亡)
民法255条 「共有者の一人が、その持分を放棄したとき、又は死亡して相続人がないときは、その持分は、他の共有者に帰属する。」

上記例で、Aが持分を放棄したら、そのAの持分は他の共有者であるBやCに移っていきます。

【放棄前持分】
A:3分の1、B:3分の1、C:3分の1

Aが自己の持分を放棄

【放棄後持分】
A:0、B:2分の1、C:2分の1
⇒Aの3分の1の持分が他の共有者BCに移り(3分の1×2分の1=6分の1ずつBCに移る)、上記持分割合になります。

持分の放棄のメリットは、他の共有者の同意が不要なことです。売買や贈与の場合、どれだけAが持分を譲渡したいと思っても、自動的に他の共有者BCへ持分が移るわけではありません。BやCの同意がなければ、Aは自己の持分を譲渡することはできないのです。

一方で、持分の放棄は他の共有者の同意が不要なので、自己の意思のみで他の共有者へ持分を譲渡することができます。

2. 第三者へ譲渡する場合

第三者への譲渡方法としては、共有物全体を第三者へ譲渡する方法と、自己の共有持分のみを第三者へ譲渡する方法の2つがあります。

(1)共有物全体を第三者へ譲渡する方法

複数人で共有している共有物全体を第三者へ譲渡する場合、共有者全員の同意が必要になります。ABCが甲土地を3分の1ずつの割合で共同所有していた場合、甲土地全部を売却するには、ABC共有者全員の同意がなければいけません。

Aは売却したい、一方でBCは売却したくない、というように意見が割れてしまう場合には、共有物全部を売却することはできません。仮に持分割合が僅少であっても、反対するものがいれば、全員の同意という条件を満たせなくなってしまいます。

  • 100分の1の持分しかない共有者でも、売却に反対してしまったら、全員の同意が得られたことにはなりません。

(共有物の変更)
民法251条「各共有者は、他の共有者の同意を得なければ、共有物に変更を加えることができない。」

(2)自己の共有持分のみを第三者へ譲渡する方法

自己の共有持分のみを譲渡する場合であれば、他の共有者の同意は一切不要です。
上記例の場合、Aが自己の共有持分である3分の1のみを第三者に譲渡する際にはBCの同意はいりません。

他の共有者の同意が得られず売却できなくて困っているという場合は、自己の持分のみの売却を検討するとよいでしょう。ただし共有物全体を売却するよりも価格は低くなってしまう可能性が高い点には注意が必要です。

共有持分の譲渡にかかる税金

ここからは共有持分の譲渡にかかる税金について見ていきましょう。ABが甲土地を共同所有(持分割合1:1)していて、Aが自己の共有持分を売却した場合、またAが自己の共有持分を放棄しBに持分が移行した場合、税金関係はどのようになるのでしょうか?

1. Aが自己の持分を売却した場合

共有持分を売却した場合にかかる税金は所得税と住民税の2つに大きく分けられます。所得税は不動産売却によって得られた利益に対して課税される形になります。

すなわち当時の購入価格よりも売却価格の方が安かった場合、所得税はかかりません。また所得税の申告をすれば同時に住民税の申告もすませたことになりますので、住民税を単体で計算・申告する必要はありません。所得税や住民税の税率は所有期間によって大きく変わってきます。

  • 短期譲渡所得(所有期間5年以下):所得税率=30%、住民税率=9%

  • 長期譲渡所得(所有期間5年超):所得税率=15%、住民税率=5%

譲渡所得の金額の計算方法は下記の通りです。

譲渡所得金額=譲渡収入額ー(取得費+譲渡費用(経費等))

上記を前提として、所得税と住民税を計算してみましょう。

(1)買った当時:1億円 売却時:5,000万円 諸経費:500万円 所有期間:3年

  1. 譲渡取得金額:(5,000万円-1億円)-500万円=-5,500万円

  2. 所得税:0円

  3. 住民税:0円

(2)買った当時:1億円 売却時:1億5,500万円 諸経費:500万円 所有期間:6年

  1. 譲渡取得金額:(1億5,500万円-1億円)-500万円=5,000万円

  2. 所得税:5,000万円×15%=750万円

  3. 住民税:5,000万円×5%=250万円

2. Aが自己の共有持分を放棄しBに持分が移行した場合

本ケースの税関係については、相続税法9条に該当し、同法9条の通達に下記旨が記されています。

相続税法9条:
「第五条から前条まで及び次節に規定する場合を除くほか、対価を支払わないで、又は著しく低い価額の対価で利益を受けた場合においては、当該利益を受けた時において、当該利益を受けた者が、当該利益を受けた時における当該利益の価額に相当する金額(対価の支払があつた場合には、その価額を控除した金額)を当該利益を受けさせた者から贈与…により取得したものとみなす。…」

相続税法第9条、相基通9-12

「共有に属する財産の共有者の1人が、その持分を放棄(相続の放棄を除く。)したとき、又は死亡した場合においてその者の相続人がないときは、その者に係る持分は、他の共有者がその持分に応じ贈与又は遺贈により取得したものとして取り扱うものとする。」

つまり他の共有者が持分を放棄し、残された共有者が持分を取得する場合、贈与または遺贈により取得したものと扱われるため、贈与税などの税金がかかってくるということになります。対価を得ないで持分を取得するのは、単に無料で土地を譲り受けたのと変わらないためです。

他の共有者が持分を放棄した際には税金関係に注意しましょう。共有持分の整理は売却したら終わりではありません。税金関係も非常に重要な手続きです。売却に際しては税金面も合わせてお気軽にご相談ください。

 

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