遺留分の持分売却について

   

相談事例

遺留分の持分の売却は可能か

コンテンツ番号:442

ご相談内容

先日父(A)が亡くなりました。

父(A)は甲家を建て私(C)と母親(B)三人で住んでいました(持分割合は父:私=1:1)。

父(A)は遺言書を残していたようで、その遺言書には「①本件甲家すべてを母(B)に譲り渡す」とありました。

②私(C)の持分の売却と父(A)の相続からなる遺留分も売却したいのですが可能でしょうか。

ご相談内容

【詳細解説】

「①本件甲家すべてを母(B)に譲り渡す」について

他人の持分を譲渡できない

父(A)は母(B)に自己の持分(2分の1)を超えた「すべて」を譲り渡すという遺言書を残していますが、そもそも、2分の1の持分についてはCの持分であることから、勝手に処分することはできません。

そのため、そもそも、Cの持分である、2分の1部分については、遺言書は無効と考えられます。

 

遺留分との関係

次に、残りの2分の1についてみてみましょう。

父(A)の持ち分である2分の1については処分しようと遺贈しようと勝手のように思えますが…

民法にこんな条文があります。

(包括遺贈及び特定遺贈)

民法964条:「遺言者は、包括又は特定の名義で、その財産の全部又は一部を処分することができる。ただし、遺留分に関する規定に違反することができない。」

とあります。

遺言書によって、財産を譲渡したとしても、遺留分を超えて遺贈することはできないのです。

※遺留分について

(遺留分の帰属及びその割合)

民法1028条:兄弟姉妹以外の相続人は、遺留分として、次の各号に掲げる区分に応じてそれぞれ当該各号に定める割合に相当する額を受ける。

一 直系尊属のみが相続人である場合 被相続人の財産の三分の一

二 前号に掲げる場合以外の場合 被相続人の財産の二分の一


本件では、亡き父(A)の相続人は妻である(B)と子(直系卑属)(C)です。

そうすると、民法1028条2号に該当し、被相続人(父A)の財産の2分の1が遺留分の対象になります。

つまり、全体の遺留分は2分の1です。

そして、配偶者と子どもの法定相続分は、それぞれが2分の1ずつとなります。

(法定相続分)

民法900条:「同順位の相続人が数人あるときは、その相続分は、次の各号の定めるところによる。

一 子及び配偶者が相続人であるときは、子の相続分及び配偶者の相続分は、各二分の一とする。」

その後、相対的遺留分を法定相続分に応じて分配します。

具体的には、配偶者(母B)の遺留分が2分の1×2分の1=4分の1

子(C)の遺留分が2分の1×2分の1=4分の1

となります。


よって、遺言書では「本件甲家すべてを母(B)に譲り渡す」とありますが、Cの共有持分及び遺留分を害することはできません。

「②私(C)の持分の売却と父(A)の相続からなる遺留分も売却」について

Cの状況について整理します。

Cはまず、甲家の共有持分である2分の1

また、父(A)の持分の2分の1の遺留分の2分の1×4分の1=8分の1

つまり、2分の1+8分の1=8分の5の割合で甲家の所有権を持っているということになります。

まず、自己の共有持分である、2分の1については相続如何を問わず、自己の判断で売却することができます。

それでは、遺留分である8分の1についてはどうでしょうか。

こちらに関しては、遺留分減殺請求を母親(B)に対して行い、遺留分を確保する必要があります。

※遺留分減殺請求

遺留分減殺請求とは、遺留分を侵害されている相続人が、遺留分を侵害している受遺者や受贈者、あるいは他の相続人に対してその侵害額を請求することを言います。

民法1031条:「遺留分権利者及びその承継人は、遺留分を保全するのに必要な限度で、遺贈及び前条に規定する贈与の減殺を請求することができる。」

具体的には内容証明郵便を送ることになるでしょう。

遺留分減殺請求をしたからといってすぐに財産を受け取れる訳ではありません。

あくまで自分の権利を行使したのみになり、相続財産をどのようにもらうか、いつ支払われるかは相手方(本件では母親(B))との話し合い次第になります。

このような局面においては当事者間でなかなか話がしにくい、話がまとまらないというケースもあります。

そのため、当初から第三者である専門家に依頼するというのも選択肢の一つと考えられます。

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