借地権付建物の持ち分を貸主の承諾なしに売却する場合のポイント

   

相談事例

土地

作成日:2018.10.15

借地権付建物の持ち分を貸主の承諾なしに売却したい

コンテンツ番号:352

ご相談内容

①借地権付建物の持ち分を「第三者」に売却したい

②借地権付建物の持ち分を「他の共有者」に売却したい

上記の場合のポイントなどはありますか。

ご相談内容

【詳細解説】

1、借地権付建物の持ち分を「第三者」に売却する場合

借地権つき建物が共有の場合、共有者のうちの一人が全く関係のない第三者に売却したい場合、そのような手続きがいるのでしょうか。

(1)共有持分の売却について

 (共有物の変更)

民法251条:「各共有者は、他の共有者の同意を得なければ、共有物に変更を加えることができない。」

とあります。

他の共有者の同意を得なければならないのは共有物全体の売却、本件では借地権付建物「全体」を売却する場合には、他の共有者「全員」の同意がいることになります。

しかし、共有物(本件借地権付き建物)の全部ではなく、共有持分のみでの売却は、各共有者が単独で、それも他の共有者の同意無くして売却することができます。

それでは、その際に必要な手続きなどについて、見ていきましょう。


(2)地主の同意

(賃借権の譲渡及び転貸の制限)

民法612条:「賃借人は、賃貸人の承諾を得なければ、その賃借権を譲り渡し、又は賃借物を転貸することができない。」

とあります。

【詳細解説】

これが共有持分売却であっても、賃貸人(地主)の許可が無ければ、売却することはできません。

しかし、必ずしも賃貸人が売却に応じてくれるとは限りません。

共有者全員が家族だったのに、売却すると全く関係のない第三者が介入してくる可能性があり、それに不安を覚えるためです。


まずは、地主に許可を求めることが原則ですが、どうしても許可を得られない場合には裁判所に地主に変わる許可を求めることになります。

(3)裁判所の許可

地主から売却の許可がでない場合、裁判所の助けを借りるしかありません。

(土地の賃借権の譲渡又は転貸の許可)

借地借家法19条:「借地権者が賃借権の目的である土地の上の建物を第三者に譲渡しようとする場合において、その第三者が賃借権を取得し、又は転借をしても借地権設定者に不利となるおそれがないにもかかわらず、借地権設定者がその賃借権の譲渡又は転貸を承諾しないときは、裁判所は、借地権者の申立てにより、借地権設定者の承諾に代わる許可を与えることができる。この場合において、当事者間の利益の衡平を図るため必要があるときは、賃借権の譲渡若しくは転貸を条件とする借地条件の変更を命じ、又はその許可を財産上の給付に係らしめることができる。」

借地権の譲渡があっても、借地権設定者(地主)に不利となるおそれがない場合であれば、裁判所は地主に変わって譲渡の許可をすることができます。


仮に地主に許可をもらえなくても、裁判所が許可をしてくれれば、適法に売却することは可能です。

ただ、この際裁判所から、「売却を認めてあげる代わりに、地主に金銭を支払って下さい。」ということもあります。

いわゆる承諾料の代わりとでもいうべきでしょうか。

「第三者」に売却するには上記のような点に注意して下さい。

2、借地権付建物の持ち分を「他の共有者」に売却する場合

それでは、共有物(本件借地権付建物)を「他の共有者」に売却する場合はどうでしょうか。

もう一度民法の規定を見てみましょう。

 

(土地の賃借権の譲渡又は転貸の許可)

民法612条:「賃借人は、賃貸人の承諾を得なければ、その賃借権を譲り渡し、又は賃借物を転貸することができない。」

そのまま読むと、他の共有者に譲渡する場合も賃貸人(地主)の承諾がいるようにも思えます。

例を挙げて解説します。 

 

A,B,Cがそれぞれ借地権建物を同様の持ち分割合で所有している場合

【現状】

※Aが、Bに自己の持ち分を売却


【売却後】

確かに、借地人側に変化がありますが、新たな第三者が入ってきてはいません。

そもそも、賃貸人に無断で転貸することを認めていないのが、賃貸借契約が「継続的な信頼関係に基づく」ものだからです。

そうすると、BCはもともと地主とは賃貸借契約(借地権設定契約)があった関係です。

そのような人が共有持分を買い取る場合は上記の「継続的な信頼関係」を破綻しないと言えるので、賃貸人(地主)の承諾は特段不要です。

 

他の共有者に売却する場合、第三者に売却する場合とで手続きは異なってきます。

売却を考える場合は、まずは賃貸人(地主)の承諾がいらない、他の共有者への売却から検討すべきと言えます。

一口に共有持分を売却といっても、誰に売却したいのか、家なのか・土地なのかによってその手続きやポイントは大きく変わってきます。


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